夢日記 2010.10.26 | 日々を生きる。~大切なものを失って得たもの。

夢日記 2010.10.26

こんな夢を見た。

俺には弟がいた。

知的障害を持った弟で、肉親はそれだけ。

俺は体がでかく、腕っ節も相当なもので、

空手かなにかの格闘技の達人らしい。

弟と二人並んでいると、

まるで子供と大人だった。

(夢とはいつも、とんでもないものだ。自分でも訳が分からない)


俺達二人はスーパーで買い物をしていた。

弟からは、一時たりとも眼を離せない。

すぐに何処かへ消えてしまう。

年齢的には、立派な中年と言えるだろうが、

心は少年そのものだった。


弟だけが、俺の生きる支えとなっている。


後はなにもなかった。

いつだって、俺は弟を守ってきた。

何があっても。



俺達が買い物を続けていると、

突然、スーパーの中で悲鳴が聞こえた。

覆面をした男達が銃を持って押し入ってきた。


男のひとりが、弟に向かってまっすぐに突進し、

俺はとっさに間に立ち、それを阻止しようとした。

瞬間。

俺は男を蹴り倒していた。


男は息をしていない。


俺は床に倒れたその男の姿を見て愕然とした。


男は子供だった。


手に持っているのはおもちゃの銃で、

周りに集まった人集りは、

俺を非難の眼で見つめている。



なんてこった。

これで刑務所行きか。


とっさ弟のことを考えた。

俺がムショにぶち込まれた後、

誰が弟の面倒を見るのか。


弟は施設に入れられてしまうのか。


俺は狼狽し、

こみ上げる涙を、こらえることが出来なかった。


終わりだ。

すべてが、


生きる希望。


すべてが潰えた。


悲嘆の涙にまみれながら、


俺は目覚めた。