死にたくなったら | 日々を生きる。~大切なものを失って得たもの。

死にたくなったら

何杯目の水割りなのだろう?


死にたくなったときは、

これに限る。


いつだって、


俺に手首をぶった切ることを、

とどまらせてくれた。



酒が無かったら、


とうの昔に、


地獄で針の筵だ。




夜勤明け。



俺はうんざりしながら帰宅し、


そのまま眠った。

偉いじゃないか。


酒を飲まずに、

眠る事が出来た。



目覚めると、


頬に涙が伝っていた。


どんな夢を見たのだろう。


何も覚えていなかったが、


死にたくなるような夢だったに違いない。




俺は目覚めると、

水割りを煽った。



何杯飲んでも、

このうんざり感は、


消えなかった。





水割りを飲み続けると、

死にたいという意識が遠退く、


ありがたい事だ。




猫の事が気になって、


俺は居間にうずくまる猫を抱き上げた。


俺の胸の中で、


心地良いというサインなのだろう、


グルグルと喉を鳴らした。




なんだか、泣けて来た。


水割りを煽りながら、


猫に語りかけた。


ご丁寧に、


一言一言俺がしゃべると、にゃあと鳴いて、


相づちを打ってくる。



さてと、



眠ろう。



今夜もまた夜勤で、


俺はうんざりさせられるのだから。