契約社員
まいったね。
よく考えたものだ。
契約社員。
待遇は社員に準する。
社員登用への門戸は、形式上開かれる。
まったくもって、ありがたい話だ。
まあ、
社員登用される確率は、
地球に隕石が激突するに等しいのだが。
それは、
最初から説明されている。
良いように使われ、
ぼろ切れのように捨てられる。
おそらくは、
契約社員というものは、そんなものなのだろう。
それをよしとして働く俺たちは、
どうしようもない、
うつけものなのだ。
そう、
俺たちは契約社員だった。
くそったれ会社の、解雇金も底を尽き、
俺は悠長に職探しをしてはいられなくなった。
雇用保険の額では、
娘の母親が、離婚直前に借り入れた、
俺にとっては膨大なクレジットカードによるショッピングと、
住宅ローンが、
このままでは、返済出来ないのは明白だった。
(出来れば、職業訓練を受け、半年間、植木職人になるための教育を受けたかったのだが)
俺は早急に、職にありつかなければならなかった。
俺は、友人が勧める求人に応募した。
それは交代勤務で、
それ故に、この地域では多少、ペイが良かった。
俺は、面接に行った。
採用だった。
額面上は、地域の相場よりは幾分高かったが、
それは交代勤務だからだ。
それでも、
前職のくそったれ職場よりは、
休日は多い。
交代勤務というものは、想像以上にハードな勤務体系だ。
一週間ごとに、夜勤と日勤が入れ替わる。
初めての夜勤。
俺は心底、うんざりした。
これはもう、奴隷じゃないか。
同僚は、休みの土日もアルバイトへ行き、
月曜日に出社して来たのだという。
表情はひどく暗かった。
疲労困憊といったところだ。
それに比べれば、俺はまだましな方なのだろう。
一時間の休憩時間。
俺に仕事を教える役目のトレーナーも契約社員だったが、
彼もその休憩時間の間、休憩室で仮眠をとっていた。
夜中、社員はいない。
社員の連中はみな、今頃夢の中だろう。
俺たちのような、糞みたいな安い給料で働く人間のおかげで、
彼らは、
よだれを垂らしながら、
スイートな夢を観られるという訳だ。
時間が過ぎるのは、あっという間だった。
半分眼を瞑っていたせいだろうか?
俺は、定時に終業しない事に苛立った。
同期入社の連中も、まだ仕事をやらされている。
俺たちは、三十分近く残業させられ(勿論、残業代はつかない)
その後、後始末にたっぷりと時間をとられ、
帰路についた。
早朝。
道路は空いていた。
夏の日差しはまだ東の彼方で、涼しいくらいだった。
おれはいったい、何をやっているのだろうか?
数年後、
契約は終了する。
果たして、俺も含めて仲間たちのどれほどが、
社員に登用されるのだろうか。
いっそ、
みんな、使い捨てにされた方がましかもしれない。
そう思っていた方が懸命だ。
俺は帰宅し、酒を飲んでいる。
そのときだけ、
現実の厳しさが、少しだけ意識の外に遠退き、
そのかわりに、
なんとかなるのではないかという妄想が入り込む。
いずれにしろ、
なるようにしか、ならないのだ。
もがく事なかれ、だ。
酔っぱらっちまった。
推敲してないのだが勘弁しておくれ。
よく考えたものだ。
契約社員。
待遇は社員に準する。
社員登用への門戸は、形式上開かれる。
まったくもって、ありがたい話だ。
まあ、
社員登用される確率は、
地球に隕石が激突するに等しいのだが。
それは、
最初から説明されている。
良いように使われ、
ぼろ切れのように捨てられる。
おそらくは、
契約社員というものは、そんなものなのだろう。
それをよしとして働く俺たちは、
どうしようもない、
うつけものなのだ。
そう、
俺たちは契約社員だった。
くそったれ会社の、解雇金も底を尽き、
俺は悠長に職探しをしてはいられなくなった。
雇用保険の額では、
娘の母親が、離婚直前に借り入れた、
俺にとっては膨大なクレジットカードによるショッピングと、
住宅ローンが、
このままでは、返済出来ないのは明白だった。
(出来れば、職業訓練を受け、半年間、植木職人になるための教育を受けたかったのだが)
俺は早急に、職にありつかなければならなかった。
俺は、友人が勧める求人に応募した。
それは交代勤務で、
それ故に、この地域では多少、ペイが良かった。
俺は、面接に行った。
採用だった。
額面上は、地域の相場よりは幾分高かったが、
それは交代勤務だからだ。
それでも、
前職のくそったれ職場よりは、
休日は多い。
交代勤務というものは、想像以上にハードな勤務体系だ。
一週間ごとに、夜勤と日勤が入れ替わる。
初めての夜勤。
俺は心底、うんざりした。
これはもう、奴隷じゃないか。
同僚は、休みの土日もアルバイトへ行き、
月曜日に出社して来たのだという。
表情はひどく暗かった。
疲労困憊といったところだ。
それに比べれば、俺はまだましな方なのだろう。
一時間の休憩時間。
俺に仕事を教える役目のトレーナーも契約社員だったが、
彼もその休憩時間の間、休憩室で仮眠をとっていた。
夜中、社員はいない。
社員の連中はみな、今頃夢の中だろう。
俺たちのような、糞みたいな安い給料で働く人間のおかげで、
彼らは、
よだれを垂らしながら、
スイートな夢を観られるという訳だ。
時間が過ぎるのは、あっという間だった。
半分眼を瞑っていたせいだろうか?
俺は、定時に終業しない事に苛立った。
同期入社の連中も、まだ仕事をやらされている。
俺たちは、三十分近く残業させられ(勿論、残業代はつかない)
その後、後始末にたっぷりと時間をとられ、
帰路についた。
早朝。
道路は空いていた。
夏の日差しはまだ東の彼方で、涼しいくらいだった。
おれはいったい、何をやっているのだろうか?
数年後、
契約は終了する。
果たして、俺も含めて仲間たちのどれほどが、
社員に登用されるのだろうか。
いっそ、
みんな、使い捨てにされた方がましかもしれない。
そう思っていた方が懸命だ。
俺は帰宅し、酒を飲んでいる。
そのときだけ、
現実の厳しさが、少しだけ意識の外に遠退き、
そのかわりに、
なんとかなるのではないかという妄想が入り込む。
いずれにしろ、
なるようにしか、ならないのだ。
もがく事なかれ、だ。
酔っぱらっちまった。
推敲してないのだが勘弁しておくれ。