クリスマスが特別な日だという、幻想 | 日々を生きる。~大切なものを失って得たもの。

クリスマスが特別な日だという、幻想

クリスマスの予定は? ブログネタ:クリスマスの予定は? 参加中
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昨晩から、激しい頭痛に悩まされ、起床後もそれは続いた。

あまりの頭痛に、晩飯も食えなかった。

朝飯は、無理をしてでも、食わねばなるまい。


スクランブルエッグを作り、飯を茶碗に一杯、食った。


そして、俺は車に乗り込み、会社へ出かけた。


カーラジオ。

クリスマスの過ごし方について、リスナーからメールが寄せられていた。


~クリスマスの晩に、夜景の観えるレストランで彼女と食事をし、

 その後、ヘリコプターで、東京の夜景を楽しみ、
 
 ディズニーリゾートのホテルへチェックイン~


これには、思わずにやけてしまった。

こんな奴が、いまだにいるとは。

この不況のご時世に、随分と気張ったものだ。


バブル経済全盛の頃、こんな輩は、腐るほどいた。


男はクリスマスイブの晩に、なんとしてでもホテルを予約しようとし、

女も、クリスマスに一人で過ごす事、それはすなわち負け犬と、同義だった時代。

クリスマスイブの翌朝。

フロントでチェックアウトの列をなす、頭の中が空っぽな、若者たち。



どこかの雑誌に載っていたプランを、一字一句忠実に再現したような、

どうしようもないデートプラン。

考えることを放棄し、メディアが提示した価値観に、迎合する無知さ加減。


まったくもって、狂った時代だった。



俺が思うに、クリスマスは家で過ごすに限る。

うまい飯を作り、酒を飲みながら、語り合う。

娘といっしょに、アニメのキャラクターが載っているケーキを食う。


それで十分じゃないか?



マスコミが提案するクリスマスのお勧めスポットや、

友人や、

職場の人間や、

隣のおばちゃんや、

公園で寝泊りするホームレスたちなどが、

クリスマスの夜を、どのように過ごそうと、知ったことか。

人がどうしようと関係ない。

それぞれ個人のやりたいように過ごすべきだ。



ああ、そういえば、クリスマスは仕事だったな。

俺が帰宅する頃には、娘もその母親も、ご就寝だ。


俺は一人、ケーキをつまむことになるだろう。


それが、俺のクリスマスの過ごし方だ。





では、俺が考える、最上のクリスマスの過ごし方は?



俺は一人、野辺山の電波望遠鏡が見渡せる、どこかの空き地にテントを張る。

人は、ひとりもいない。

星明りにうっすらと照らし出された、巨大なパラボラアンテナの群れ。

俺はそれを眺めるのが、好きだった。


空は驚くほどの星空で、天の川まではっきりと見える。


身を切るような寒さの中、焚き火をし、肉を焼いて、コーヒーを入れながら、一晩中星空を眺める。


「流れ星か?いや、あれは?」


俺は、サンタクロースの描き出した光跡を観て、感嘆の声を上げる。




なんてね。



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