最近観た、夢三編~第一編 | 日々を生きる。~大切なものを失って得たもの。

最近観た、夢三編~第一編

夢が潜在意識とつながっているならば、


俺は、夢を見ているとき、全ての人々の「潜在意識」とつながっている。


いや、まてよ。


そもそも、自意識、自我があること自体、幻想に過ぎないのではないか?


脳が知覚する「自意識」とは、


実は幻想で、「潜在意識」とよばれれる場所から発せられた、


ただのデータに過ぎないのではないか?



脳はそれを「受信」し、私自身の心、


自我であると、錯覚する。



色即是空。



意識。


末那識。


阿頼耶識。





俺はある夜、こんな夢を見た。


新緑の小山に挟まれるように、水田がどこまでも広がっていた。


山村の、実にのどかな田園風景だった。


俺は水田の縁に佇み、どこかに行こうとしているようだ。


目的地には、仲間が集まっている。


なんとしてでも、逢いたい人たちなのだ。


しかし、その場所は遠い。



そう思った瞬間、体が中に浮いた。


俺は空を飛んでいた。


意識を集中しないと、すぐに高度が落ちる。


落ちそうになると、気を引き締め、更に高度を上げた。


山脈を超える高度に達すると、やたらと風が強く、殆ど前に進むことが出来ない。


くっそったれ。


そう思うと、とたんに高度が下がった。


気持ちを落ち着けなければならない。


俺は高度を上げた。



その強風は、目に見えない巨大な波だった。


波が退くときだけ、ほんの少し前に進むが、進んだ何倍も、波に押し戻された。


何度も、苛立ち、それをなだめることを繰り返しているうちに、


目的地から、随分と遠ざかっていた。



「飛んでも、意味ないじゃないか」



俺は着地し、目的地まで走ることにした。


農道を走る。


最短距離をねらって走るのだが、それはまるで迷路のようで、


余計に、目的地から遠ざかったりした。



く、くそったれが!!



何とか目的地に着くのではないか。


そう思っても、たどり着けない。


苛立ちが頂点に達したとき、


俺は目覚めた。




次回、


第二編、第三編へと続く



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