疲労困憊コンパニオンガール
それはめまいから始まった。
日中、一度めまいに襲われ、すぐに収まった。
なんのことはなく、一日は過ぎ去ろうとしていた。
ところが、家に向かう途中、ひどい頭痛に襲われた。
右目の横、こめかみから内部をえぐり取られるようだった。
全てのやる気を削ぐ、強烈な痛み。
痛みのせいか、狂おしいほどの食欲も、失せた。
とにかく休もう。
休息が必要だ。
どのみち、食い物らしい食い物は、なにもなかった。
布団にもぐりこんで、まどろんだ。
眠ることが出来ずに、意識がいろいろなところに彷徨った。
過去。
現在。
それなりに楽しいことを想像しようとした。
不意に、妙な言葉が脳裏に過ぎる。
疲労困憊コンパニオンガール。
遠い過去に、どこかで誰かが言っていた。
それが何故今になって?
のんきなものだった。
翌日の出来事など、なにひとつ想像だにできないままに。
次回に続く
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