こんな夢を見た~第二夜
体育館だった。
いや、体育館と言うより、ドーム球場を連想させる、壮大な空間だった。
巨大なハーフパイプが設置され、半ズボン姿の若者がスケートボードで斜面を駆け上がり、空中へ舞い上がっていた。
ちゃらちゃらした若者で溢れかえっていた。
危険な遊びを、平然とやってのけ、やたらテンションが高かった。
手と手をたたき合って、雄叫びを上げている。
その隣に、何故か雲梯があった。
室内の端から端まで伸びていて、中央に向かって高くアーチを描き、端へ向かって徐々に下がっていた。
スタート地点も結構な高さだった。
床は普通の体育館と同じ板張りで、何の安全対策も施されていない。
馬鹿みたいに張り切った若者が、いきなり雲梯に足をかけた。
コウモリのように、逆さになって、雲梯を進むつもりのようだ。
どうみても、調子に乗りすぎていた。
案の定、一歩も進まないまま、若者は頭から転落した。
若者は衝撃で弾み、俯せになったまま動かなかった。
若者が落ちた場所に、円を描くように散らばった赤黒い肉片と、円の内側に白いものがこびりついていた。
血はほとんど出ていない。
白いものは、脳髄だった。
間違いなく死んでいるな。
そう思って、もう一度、若者へ視線を向けようとしたところで、俺は夢から覚めた。
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