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野良猫がホームの片隅で前足を舐めていた。 前日の朝から、わけのわからない理由で、妻から車を取り上げられ、俺は仕方なく鉄道を使うことになった。 自宅から駅まで、徒歩で二十分かかった。 車なら、その時間で職場まで着いてしまう。 ホームに並ぶ、うかない表情の人々。 楽しそうにしている人などひとりもいなかった。 全員、その逆だった。 猫は俺が近付いても逃げなかった。 悲しげな視線を一度向け、また、前足をなめはじめた。
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