休日の仕事 | 日々を生きる。~大切なものを失って得たもの。

休日の仕事

日曜の朝が始まった。


雨戸は妻が開けた。


その間、俺は犬を散歩させた。



雨が降っていたが、それほどでもなかったので傘も差さずに家を出た。

すぐに雨がひどくなり、濡れながらの散歩となった。

老犬の糞の始末をするのが煩わしかった。



家に戻り部屋を箒で掃いた。

少しの皿とカップがシンクにあったので、それも洗った。



妻は不機嫌だった。

「箒なんかで掃いたところでゴミは取れないでしょ。掃除機かければいいじゃない」

箒で掃除をする理由はあった。

妻がテレビを観ていたからだ。


しばらくすると、妻が朝食の用意を始めた。

片付けなどを済ませ、居間に入ると、妻子はすでに食事を済ませていた。


「私はこれから出かけるから、何か適当に作って食べて」

妻は習い事に出かけるのだった。

そのほかに、いくつかの用事を俺に言い渡し、妻は家を出た。

俺は野菜を刻みながらいろいろなことを考えた。



怒りはなかった。




心の中にだけある想い。



俺は声も出さずに笑った。


口元だけで笑う、いやな笑い方だな。

そう思い、ある考えを頭から追いやった。