何のために~財布のなかの小遣い | 日々を生きる。~大切なものを失って得たもの。

何のために~財布のなかの小遣い

「あんた、何のために料理教室行ってるのよ」

妻が言った。

小遣いが無くなり、クレジットカードの使えるコンビニで数回買いものをしたことを思い出した。

コンビニでカップヌードルなどを買わずに、自分で弁当でも作れと言っているのだろう。


料理教室を勧めたのは、妻だった。

妻はふたつ、習い事に通っている。ならば、俺も、と思ったのか。言われるままに始めたのだった。


一度、料理教室で習ったこを妻に話した。

妻は、激高した。

「そんなこと、毎日できるわけが無いじゃない」

それは、出しのとりかたについての話だった。


会話というものが、成り立たない。

いまに始まったことではなかったが、俺は閉口した。


冷蔵庫をのぞく。

何かおかずになるようなものを探し、箱に詰め込む。

飯が炊かれてないときは、何か麺のようなものを探して茹でる。

飲物はインスタントコーヒーをポットに詰めた。

家と会社の往復。

それ以外、コンビニすら立ち寄らない生活。


財布のなかの小遣いは、一円も減っていなかった。