料理 「俺流 男飯」
腹が減っていた。
米はある。
生卵をぶっ掛け、腹にかき込む。
それでもよかったが、食った後、いつも虚しくなるのだった。
何か、作ろう。
ただの思いつきだった。
冷蔵庫を覘く。
冷凍された、こま切れの豚肉と玉葱を取り出す。
肉はレンジで解凍し、玉葱は適当に切った。
フライパンに油をひき、肉を焼く。
みりんと醤油をふりかけた。
あとひとつ、調味料を入れるはずだった。
思い出せない。
かまわず、料理を続けた。
玉葱を入れて、蓋をする。
2~3分で、玉葱がしんなりしてきた。
それで完成である。
思いつきで料理した、豚丼。
焼肉かもな。
そう思いながら、喰った。
やはり何かが足りないような気もするが、それなりに旨い。
喰い終わったとき、ふと思い出した。
もうひとつの調味料。
それは、酒だった。