感謝の気持ち | 日々を生きる。~大切なものを失って得たもの。

感謝の気持ち

hana

 

妻と娘が出かけていった。


娘の習い事である。

娘は一歳後半のころから、三つ以上の単語を組み合わせて話をしている。

それが早いと言うことは、子育てのプロから最近聞いた。



寝る前に、絵本を読み聞かせる。

俺がやったことと言えば、その程度のことだろう。

妻は常に、娘に話しかけている。

それがよかったのだろうか。

俺にはそう思えた。




いろんなことをさせてやる。

親としては、そうしてやりたい。

今は、それが出来る。



妻のおかげだった。



妻が働いていなければ、無理な話だ。

ふと、思った。


妻に感謝の気持ちを伝えていない、と。



散歩に出かけた。

いつもの、かわらない一日だった。

空は晴れ、それでも曇ったようにくすんでいる。

道端には、紫の花が咲いていた。

名前はわからなかった。

左側が崖のようになっていて、右側は水田である。


崖側に、鳥がいた。

茶色で、鶉よりも大きい。

雲雀かな。

なんとなくそう思った。





一人は気楽だ。

まだ時間があった。

好きなものを作って喰う。

そして、ネット。

ささやかな、楽しみ。



 

 

携帯が鳴った。


「風呂洗っておいて」


妻からのメールだった。

俺は、飯の後に洗おうと考えていた。



「洗っておくよ。車、気を付けてね。」


それだけ書いて、メールを返信した。






TVを付けた。


ずいぶんと弱腰じゃないか。


なぜ、怒らないのか。


ニュースを観ながら、呟いていた。