子供 | 日々を生きる。~大切なものを失って得たもの。

子供

妻は実家である。


一人は、気楽だ。

本屋でぶらぶら。

立ち読みである。







目の前で、子供が騒いでいた。

微笑ましい風景である。


 「ぎゃーっ」 



奇声を上げている。

うちの子供を、思い出した。

背格好、声。

そっくりだった。





以前、妻がこういった。

 「いざとなったら、子供と二人で出て行くから」
 

これほどの、言葉ってあるのか。

そう思った。

俺など、必要ないということじゃないか。

俺より、経済力はある。

だからって、ひどい、びどすきる言葉だった。




その子供を、目で追った。

お父さんと、お母さんが一緒で、楽しそうだ。



確か、今日帰ってくる日だったよな。

心の中で呟いていた。