どうなる原子力! | ドイツへの道

どうなる原子力!

ドイツの政治

ドイツは正式にはドイツ連邦共和国という。
各州には州首相や州の内閣があり、
日本の県知事より遥かに大きな権力を持ち、その統治面積も大きい。
ドイツの州についてはこちらをご覧下さい。

日本でも「道州制」が取りざたされているが、
これらは行政的な面での共有化なので、どちらかと言えば
広域地域連合のちょっと強力版と言ったものか?

そして
日本人にはなじみが薄いが、
ドイツには連邦大統領と連邦首相がいる。
大統領とは国家元首であり、首相とは行政府の長である。
ちなみにアメリカ合衆国の場合は、
国家元首と行政府の長を兼任しているのが大統領(現在はオバマ)だ。

現在ドイツの首相はメルケルという女性だ。
彼女はCDU( キリスト教民主同盟 )の党首である。
第1党の党首が首相になるのは、日本と同じ間接民主主義である。
(ちなみに米国は直接民主主義)
先日ドイツで行われたのは、
ドイツ南西部のバーデン・ビュルテンベルク州の州議会選挙で、
反原発を唱える「緑の党」の州首相が誕生した。
もちろんこれは全国初。
ドイツ国内でも福島原発の事故は大きく報道され、
ベルリンやミュンヘンなど市民レベルで反原発デモが開催され
その影響も受け、「緑の党」は躍進したと思われる。

ドイツの電力問題について
(やっと本題)

前にも書いたが、メルケルは、
「脱・脱・脱原発」というややこしい姿勢である。
というのもメルケル首相自身の考え方や性向は
「同盟90/緑の党」に近いものとされているので、
原発には消極的であるらしい。

ドイツはよく環境先進国だと言われている。
なかでも風力発電は、国の施策により大きな産業となり
風力発電装置は優れた商品となっている。

古くなった原発を停め、足らなくなった電力は
「原発で作られたフランス製の電気」を輸入しているらしい。
それ以外に国内の電気は、発電コストの高い
「太陽光発電」と「風力発電」でまかなっている。
(国の施策で太陽光や風力の発電された電気を国は買わなければならない)

だから、ドイツの電気代はヨーロッパでも馬鹿っ高!
たえばデュッセルドルフでは1KWが0.25ユーロ(約29円)と、
東京電力の18円/KWに比べてかなり高い。

ところがドイツでは、契約する電力会社を自分で選択することができる。
だから、本当は競争原理が働き安くなるのが普通なのだが、、、
ここにはドイツにも日本的なダークサイドが存在する。
それはドイツでは国会議員の
アルバイト(=ドイツ語のアルバイテンでなく副業という意味)が認められており、
その多くは大企業に在席しているらしい。
中には電力会社で働く議員もいるもんだから、
国会で電力値下げという議案が上がらないのも当たり前の事。
だからドイツの電気代は高いのである。

日本も「脱原発」が進めば、発電コストが高くなり
電気代が高くなるのは必死である。

ここでクリーンエネルギーというものを考える。
発電時におけるCo2の発生という概念から考えると
「太陽光発電」や「風力発電」は全くのクリーンだ。
しかし、Co2量については
直接排出量(=発電用燃料の燃焼によるもの)と、
間接排出量(=設備建設や保守など)で考えると
最も少ないのが
水力で次いで地熱、原子力と続き、風力、太陽光である。
これらの排出量はLNGや石油、石炭という火力発電に比べると
1%~8%以下である。
と言う意味では、原発もクリーンエネルギーなのだ。
そして発電コストも安い。
$ドイツへの道


しかし、しかしだ。
事故を起こした時のダメージ及び影響は、
他とは比べようもないぐらい大きい。

次回は原発事故と原爆による被害の差をまとめてみたい。