現在 神戸市では(どこの大都市圏でも同じことが起きているが)コロナ対応病床が満床

入院待ちが増加している

 

必ずしも無症状で入院まで必要としない患者さんが、入院しない訳ではなく、症状があるにも関わらず入院できない状況である

また、介護老人保健施設や障碍者施設等のいわゆる入所が必要となる施設においても、コロナ対応病床が満床であるために、いわゆる留め置きが多く発生している状況である

 

介護施設などでも、医師や看護師が駐在している事などから、そこで診ていて下さいと頼むしかないケースが多く、これが老人施設などでのクラスターを拡大させてしまう一因ともなっている。だが、入院させる病床が無いのでどうしようもない状態である。

一つ言えるのは、誰もこのような状況を望んでおらず、病院も必死、老人施設も必死、市や県の入院相談などを行う保健師も必死で働いているという事だ。

誰が悪いのか?という話はここでは避けさせていただく

 

 

下記は1月17日時点患者数等を示すの神戸市HPのコピーであるが、入院調整中と記載されている605名が何かというと

・コロナ対応病床以外の病院への入院患者数

・自宅での入院待ち数

・老人施設等への留め置き患者数

の合計である。

実際には、このうちの自宅での入院待ちとされている中には、実質的に自宅療養をしている患者が入っている。

 

 

兵庫県では、基本的に自宅療養はしないという方針をとっているが(神戸市も同じく)実際は入院待ちという名の自宅療養は多数存在するし、老人施設などに留め置かれコロナ病床に入院できない患者さんが多数いる事を示すものである。

 

 

この状況は、おそらくだが、感染者の数が増加し、400名弱になっている12月の中頃から続いているのではないかと思われる。

それより前から、医療現場・保健師の現場は火の車のようになっている。

 

 

ではどうすればよいのか?

これから行うべき事は、既に議員団で議論し、市に対する要望として挙げていく予定であるが

 

・まずは、現状を市民の皆さんに分かっていただく事

 自宅療養が行われている事、医療体制は限界を超えており命の選択が実際に行われている事、そして、これを行う必要が仕方ないながらもある事

 

⇒この状況を正確に周知できれば、保健師などの現場は戦いやすくなる

 いまのところは、入院待ちが無いと思っている人が多いので、入院調整するときにはじめて現状を知らされ、怒ってしまう患者さんもいる。これは当然の事なのだが、お互いに状況が分かっていれば、このような無駄なやりとりは省けるため、現場も助かるのだ。

 

・自宅療養する患者さんに対する援助

 実質おこなわれている自宅療養に対して

 病状急変などへの対応のため、酸素飽和度計の貸与や、生活支援のためにフードデリバリーサービスの導入などをするべきである。これらは既に他都市で行われている。

 

・感染予防による感染者そのものの減少

 

・病床そのものの増加

 

・コロナ病床でコロナ自体が治癒した患者が退院または転院しやすくする事

 健常者が退院するのは簡単だが、他の持病があったり、障害がある場合は、リハビリやコロナとは別途の入院が必要になる。だが、入院期間が長い患者に対する医療点数が低いために、次の受け入れ先がなかなか見つからないのが実際であるため、この部分に対する点数増など補助を厚くする事で、コロナ病床そのものの回転をあげ、受け入れ病床を確保する事が出来る

 

単純だが、これらの対応が必要である

感染者は減らし、入院必要かどうかをしっかり判断し、病床は増やし、退院や転院を促進する

 

 

また、ひっ迫している現状に対応するために

 

・老人施設における、留め置き患者に対するケアの強化

 コロナ病床に対しては財政的補助が強いが、留め置きされている老人施設などに対しては補助は実質ゼロである。通常の業務に加えてコロナ対応もしなければいけないので、人でもノウハウもない状態である。ここに対して、財政的、人員的な援助が必要である

 

 

大変な状況になっていることを分かっていただき

そのうえで必要な施策を講じていく

単純だが、これを繰り返していくしか現状を打開する方法はないと思われる

現場で大変な思いをしているみなさんには、引き続きになりますが、感謝するとともに、頑張っていただくよう出来る限りの応援をさせて頂きたいと思います。

 

神戸市会議員

五島だいすけ