手術の翌日、ICUにいる父をお見舞いに。


会社の昼間に抜け出し、病院へ。

居ても立っても居られない気持ちは母も同じで、面会開始時間の少し前に病院でばったり会う。


一緒にICUへ。


流石に厳重管理でフロアの入り口、ICUの入り口それぞれインターホン管理。


ICUは、手術室と同じフロア。

初めて見る手術室のドア、テレビでしかみたことない様子にドキドキ。


ICUに入ると、ドアのない病室がずらっと並んでいる。

ナースステーションに行くまでの間、いくつかの病室の中がみえる。

みんな、意識があるのかないのかという感じで、やはりICUは重体状態の患者さんなのね。


父もきっとあんな感じ。


手術前にもらった説明では身体中に管が付けられて管理されていると書いてあった。


母に

手術の翌日だから意識も怪しいし、管がいっぱいついてるから、見た目でショック受けないようにね。


と声をかける。

声をかけながら私もある程度、ぐったりした父の姿、たくさんの管に繋がれて動けない父の姿を想像して覚悟をしていた。


ナースステーションにつくと、父の部屋を教えてもらう。

ナースステーションのすぐ目の前、一番管理しやすいお部屋、つまり管理しないといけない状態の患者。


かなーり、覚悟して部屋に行くと、、、


ベットの上半身を20度ほど起こして、なぜか頭の後ろで手を組んだ状態でご機嫌にしてる父。

私たちを見ると、よっと片手を上げた。


びっくりです。


想像してたのと全く違う姿。

しっかり意識もあり、いや、普通に意識。


お腹をめちゃめちゃ切ったのに手を上に上げれるなんて痛くないの?


全然痛くないんだよ。これからリハビリで体操するんだよ。


と陽気な父。


私も母も驚くやらほっとするやら。


確かに管もたくさん入ってるけど、細いのでそんなに目立たず、至って普通の病人姿。


あんまりほっとしたものだから、ICUに似つかわしくないテンションで三人できゃっきゃっと喋ってしまった。


さすがに30分くらいでお暇しました。


先生にいろいろ聞きたいことがあったので、翌日の夜にお話できるようにお願いして、まずはほっとして会社に戻る。


それにしても、あれだけの大手術であんなに元気って最近の鎮痛剤とか技術の進歩がすごいのかな。

周りの私たちも手術終わってほっとしてハイになるくらいだから、本人はクライマーズ・ハイ的なところがあったのかも。


なんて考えて、翌日、一般病棟に移った父のお見舞いに。

夕方着くと、なんだか元気がない父。

さすがにお腹が痛いと。

痛みは我慢せずに看護師さんに言って薬増やしてもらいなね。

なんて話しながら、先生との約束があるので、ベッドを離れようとすると、


もう帰るの?


と寂しそうな顔をする父。

先生と話してから戻ってくるよ。

と言って、先生に会いにいきました。


先生に、まず、手術のお礼を言うと、

いやいや、これからですよ。

との言葉。

確かにこれからどこまで元に戻るかが一番大事。

合併症も3割起きるとあるぐらいだから、安心はできないことを再認識。


切った部位の写真を見せてもらいました。

確かに、十二指腸、胆嚢、胃の一部、膵臓の一部が綺麗に切除されてました。


一番聞きたかった話は、病理検査の結果、ですが、なんと病理検査結果は何週間かかかるらしい。

その結果が出ないとこの先の治療方針も決まらない。


そうだったのか、、、


まあ、今はとにかく縫合部分が繋がり、ちゃんと内臓が機能してご飯が食べられるようになること、体力が戻り歩けるようになることが最優先。


とりあえず、これから1ヶ月は少しずつ、リハビリが進むように応援するしかないと言うことがわかりました。


手術から一週間で固形食が始まり、ちゃんと頑張って食べている。

歩く練習も最初は起き上がるところから、そして、病室内を10歩ほど歩いて腰が支えられなくてよろめいたところから、今ではフロアをゆっくり一周歩けるように。


たくさんついていた管も硬膜外への鎮痛剤の管が取れ、痛みが増すんじゃないかと心配してたけど大丈夫、鼻から入れてた酸素のチューブもいよいよ外れ、

日々の進歩が素晴らしい。


とりあえず、先は長いが、出だしは順調に思える今日この頃。