また観劇です。

今回はこちら、、、
数年前にもみた海辺のカフカ
故蜷川監督の舞台で、不思議な村上ワールドを見事に舞台化したもの。

数年前に突然みたくなって、平日の夜に、ひと席空いてたのを見つけ行ってみたら、舞台演出といい、空気感といいハマってしまった忘れられない舞台。

その再演、そしてこれが最後かも、、ということで、行ってきました。

キャストは
佐伯さんが 宮沢りえから寺島しのぶに
大島さんが藤木直人から岡本健一
さくらが鈴木杏から木南晴夏に
と一部変更。

席はど真ん中

演出はそのままです。
ガラスケースに入ったセットか舞台を動くので、パラレルワールドのストーリーも浮遊感のある空気も自然に表現されている。
前回は最初のシーンでガラスケースに入った佐伯さんが海辺のカフカを歌って舞台を流れるプロローグシーンでいきなり宮沢りえの存在感と透明感に驚いた。透明感と存在感って共存できるんだ!

寺島しのぶも闇を持ちつつ汚れてない雰囲気と存在感は充分あったけど、やはり宮沢りえの衝撃には及ばない。

舞台の美しさは相変わらず


ナカタさん役は引き続き木場さん、この人本当にナカタさんそのもの。

大島さん役の岡本健一。

オカケンは20年ぐらい前にチェーホフのかもめに出てたのを見て舞台向きなんだって知った。

あのかもめの舞台は、樋口可南子の凛とした存在感、岡本健一のナイーブな青年像がとても印象的。
もう20年たってるよなぁ。

で、久しぶりのオカケンは、あれから20年なので青年ではないけど、性同一性障害の大島さんを自然に演じていた。
わざとらしさのない自然な演技。ちょっとした動作、わずかな女性感といろんなものを抱え考え生きて来た奥深さなんかがでてました。

大島さんは前回の藤木直人より岡本健一の方が良かったな。

あと、さくらは、鈴木杏も木南もどちらもよかったです。

主役のカフカは変わらず古畑新之。他では見たことない俳優さん。
前回からだいぶ歳を重ね少し少年らしい空気感が減ったのが残念。

それでも、蜷川演出のこの舞台は本当に美しく不思議で異次元へ私を運んでくれる。

素敵な舞台でした。