ポスターをみて気になっていた ミュシャ展

たまたまザッピングしていて辿り着いたNHKの番組 多部未華子か巡るミュシャ特集。

今までミュシャと言えば、アールヌーボー調の女性の繊細な絵。

母からもらったミュシャの絵が気に入って家に飾っている。 

が、このスラブ叙事詩は今まで知っていたミュシャの画風とは全く違う。

商業的、ポスター画風とは、描く思想も全く異なる愛国心からの大作 スラブ叙事詩。

晩年16年もの歳月をかけてスラブ民族の神話から歴史に至るテーマを大河ドラマのように巨大なキャンバスに描いた20作。
それがスラブ叙事詩。

描かれる人全てが、それぞれの生々しい表情を見せる。
描くために村人に衣装を着せ、ポーズをとらせスケッチ下絵を描いてまで書いた大作。

そして、その絵を描いた故にナチスがチェコに侵略した際に捕らえられ、保釈されて程なく亡くなったミュシャ。

全く知らなかった絵の背景、画家の横顔を知り、みたくなった。

スラブ叙事詩はそんな大作にもかかわらず近年までほとんど人の目に触れることがなかった。

故郷チェコできちんと公開されたのがなんと2012年!

そんな幻の作品を全20作、みれるんです!

三連休の最終日、白金ランチの後、六本木にでて行ってきました。

おっと、いきなりチケット売り場から並んでる!
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ミュシャと草間彌生展、同時開催の豪華さ!
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ミュシャ展から回ります。

もちろん、音声ガイドを借りて、じっくりみていきましょう。

入り口にはいきなりスラブ叙事詩の中でも有名な絵がどーん!
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星空の下、不安な表情でこちらを見つめる二人の人。
右上にはスラブの神が、、、

星空の描き方といい、ファンタジックな雰囲気なのに、不穏な空気感、、、
なんともこれからのスラブ民族の苦難な歴史を予兆するかのような絵。

しかも巨大な絵なので、描かれている人は等身大。
じっとこちらを見つめて訴えかける。
自分もこの絵の一部になるような錯覚。

部屋にはスラブ叙事詩の20枚が壁という壁を埋め尽くしており、まるで、大きな古代史の絵本の中を歩いて回っているよう。

どの絵も圧倒的な力、訴えを感じるすごい迫力。

こんな展覧会は初めてです。

一番奥は撮影可能なエリア。
こんな大きな絵なんです。
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混んでても絵が巨大なので見えないなんてことはありません。

こちらはお祭りの絵。
端に座る少女はキャンバスとこちらの世界の境目に座っているみたい。
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私たちと絵の世界を繋げます。

スラブ叙事詩の20作以外にも、ミュシャらしいアールヌーボーのポスター絵も展示されてます。

有名なジスモンダのポスター絵も!

ものすごい充実度。

私は一度戻って、二回まわっちゃいました。

たっぷり2時間みてどっぷり物語の世界に浸りました。

本当にこの展覧会は凄いです、、
私がみた中で一番衝撃を受けたかも、

六月までやってるのでもう一回いこうと思います。

このスラブ叙事詩、チェコ国外に出たのは初めてだそうです。

そして2度と全て20枚を揃えて日本で見れることはないんじゃないでしょうか。

お土産は結局、叙事詩ではなく、ミュシャらしい女性のポストカード。
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叙事詩はあの大きさがあってこそ!なので。
きっとゴールデンウイークはすごい混雑になるんだろうな、、、