ちょっと時間ができたので、アカデミー賞をもらった映画
ルーム
を見に行ってきました。

誘拐の話、題材が陰鬱なだけに、友人を誘って見に行くというのも、、、というわけで、一人フラメンコのレッスンの後、映画館へ、

渋谷では明治通り沿いのビルに入っている映画館で上映。
{F3DF467B-8405-4DC1-9187-2E86616E9006:01}

映画の出だしは誘拐されて7年後、狭い監禁ルームの中でも親子が日々を過ごしている様子から始まる。

髪の長い子供ジャックは女の子みたい。

子供らしく拗ねたり、楽しそうに遊んだりする姿は純粋な子供そのもの。

話が進むうちに監禁という異常な状況がわかる。

そして、話の中盤でついに脱出の決心をした母親から監禁の事実を伝えられるジャック。

5歳になり、うすうす察していた事実。
生まれてから信じてきたルームの世界が実は虚実の世界であること。
嘘の世界と思ってたTVの世界が実在する広い世界である事実。
受け入れたくない、わかってるけど理解したくない、、、

そんな複雑なジャックの心が伝わってきてこちらも胸が痛くて痛くて、、、

この辺から涙が、、、

まだ中盤なのに。

そして、脱出。

ジャックが初めて、天窓越しの小さな空ではなく、本物の木立や葉っぱとその上に広がる本物の大きな空を見た時の表情、、、

TVの中の世界が本物だったと悟る瞬間、、、

ドキュメンタリーを見ているよう、、、

ジャックは世界に圧倒され放心状態。

そして、母親とオールドニック以外の本物の人間と触れ合い、会話に戸惑うジャック。

外の世界にでて、不安で不安で不安で、、、
ママに会いたくて会いたくて、、、

納屋から救出されたママに会えたシーンでは涙腺崩壊。

でも、まだここは話の中盤、、、

この後、監禁からやっと戻れた二人を待ち受ける試練が続く。
7年という歳月は色んなものを変えてしまっている。

特に17歳で監禁された母親は、戻れば両親に庇護される身になれると思ってた。

なのに、両親は離婚。

犯人の子だと思うとジャックのことを見ることすらできない父親。

なぜ自分が監禁されなければいけなかったのかと過去の後悔に囚われ、前に進めない。

一方、
生まれてからルームしか知らないため、現実社会が合わずにルームに帰りたいというジャック、、

階段をうまく歩けない、レゴで遊べない、食べ物が合わない、、、

でも、子供はすごい。
少しずつ、少しずつ新しい世界に対応していく。

いつの間にかレゴを組み立て、友達とサッカーをして、現実の犬とも触れ合って。

そして、そんなジャックが母を支え、救う。

ルームから脱出した後も、ルームに囚われ続けていた心が、長い時間をかけて少しずつルームから解放されていく。

そして、最後にはきっぱり別れを告げる、、、

後半は泣きっぱなしでした。

本当にすごい映画でした。

映画というよりドキュメンタリー。
誘拐、監禁という世に横行する事件の被害者の脱出できたからといって救われるわけではない事実を見せつけられました。

いい映画というか、すごい映画、、、

予想以上でした。