今回は一般的な賃貸物件をサラリーマンが購入するとして、一棟買いと区分所有(1部屋買い)のどちらが期待値が大きいのかを計算する。
前提条件として以下を定義する。
1棟買い 4部屋 家賃15万円/月 購入価格1億円
1部屋買い 1部屋 家賃15万円/月 購入価格2,000万円
この条件で25年間毎月家賃収入が入ってくると仮定する。
今回の計算では税金等の諸経費は全く考えず、単純な期待値のみの計算を行う。回が進み、税金や修繕費の話が出た段階でデシジョンツリーに経費の計算を加えていく。
空き室率は前回計算した12%という数字をベースにする。1部屋買いの場合は12%、4部屋の場合は以下。
※複数部屋での空き室確率は統計的な資料がなかったので、一般的な確率計算である「お互いに無関係な確率の計算」である確率1×確率2=全体確率の公式を使った。
空き室0:86%
空き室が1部屋:12%
空き室が2部屋:1.4%
空き室が3部屋:0.17%
空き室が4部屋:0.02%
この計算式からそれぞれの期待値を求めた結果が以下のデシジョンツリーである。(単位は全て1万円)
それぞれの期待値を見ると、1部屋買いの場合は「1,960万円」、一棟買いの場合は「7,303万円」である。
一棟買い(4部屋)を1部屋分の期待値に再計算すると「1,825万円」となり、一部屋買いの方が7%も利回りが良い。
不動産関係の書籍で「1部屋買い(区分所有)はリスクが高い」と書いているものがあるが、これまでのところその裏付けはできていない。
今後諸経費や金利、税金の数字をデシジョンツリーに織り込んでいくことで、最終的な利益ベースでどのような物件が最も望ましいのか、どのように運用すれば利益を最大化できるのかを計算していく。
