Pleasure '91 ~人生の快楽~ | ガットハロのブログ’混石’

Pleasure '91 ~人生の快楽~

 発注~納品編を始める。…あ。言い直す。


 「大変お待たせしました!大好評で絶好調なゴキゲン連載!伝説の三部作も待望の3話目!ついに最終回!!みなさんも残念でしょうが終わりは来るもの!最後もバリバリ楽しませますよ!!いやしく物欲しげに画面にかじりついてどうぞ、どぉーぞお楽し」うるさい。


 作業時のメモが残っていたため、ここからは各作業の日付を記載していく。なお、納期について前置き。校正を入れずにプレスだけ頼めば発注から約8日で仕上がるそうだが、ジャケット印刷校正で約3日、レーベル(CD盤面)印刷校正で約7日の作業日数が追加される。私はジャケット、レーベルの両方で印刷校正を希望したため計20日程度かかっている。参考まで。


【Step03.見積もり】
 本来は業者を見つけたらいの一番に、少なくとも前回記事までに行った、テンプレートに合わせる作業よりは前にやるべきだ。だって当該業者のテンプレートどおりに作った後で「この業者やーめた」とかなったらどうするつもりさ。さあね。


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 CD-PACのページ内にある見積もりフォーム
http://www.cd-pac.com/estimate/cd_jewel/index.php


に従い、もろもろ入力。安いのは正義なので、今回はお値段割引になるという『Web入稿』と『Link割』を利用。『Web入稿』とは、ジャケットデータを郵送に依らずメール添付で送るだけのことである。『Link割』は、CD-PACの広告をお持ちのホームページやらブログやらに載せることで割引してくれるシステムであるそうな。


『Link割』
http://www.cd-pac.com/campaign/link.php


 簡単そうなので、ここのブログ『サイドバー』の『フリースペース』をいじくって付けてみた。できた。ほらほら左見て。うちのブログの左っかわ。『最近の記事一覧』のすぐ上あたり、慎ましく【国内CDプレスはCD-PAC】て書いてあるっしょ。こんだけ。


【Step04.発注】
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 【Step03】でもわかるように、複数社に見積依頼して価格調査次第では余所に頼む、などとシャープなことをやる気はまるでない。なので、見積依頼直後に送られてきた見積書添付のメール確認もそこそこに、CD-PACのページ内にある発注フォームへ。
http://www.cd-pac.com/order/cd_jewel/index.php


 見積もりの入力内容を引き継ぎつつ、追加情報を言われるままに入力。そして送信。


 続けて【Step02】の終盤で出来あがってきたzipファイルをアップローダー

『gigafile』
http://www.gigafile.nu/v3/


で送信。gigafileにはファイル送信機能だけでなくメッセージフォームもあるので、ここに見積もり番号やら発注者名やらを記入することにする。隠すべき情報がどれかわからずにモザイク処理したら実にうさんくさげになったが、薄目でよーく睨んでみれば隠したトコも見えたり見えなかったり見えねえよ。


ガットハロのブログ’混石’-gigafile


 ちなみに文面はだいたい以下の通り。


お世話になります。[見積番号]E000**** [発注者名]宮下ナニガシ [タイトル]THE ANTS STRIKES BACK のPhotoshop入稿データをzip形式で送信します。ご確認お願いいたします。


 はい、送信。


 ファイル送信を終えた10分後。CD-PACの発注後自動返信してくるメールを椅子にふんぞり返って眺めているところに「03」から始まる都会チックな電話番号で着信アリ。


 出ると「若いのにしっかりしてて」「そうねホワイトカラーだわ」「ナウよね」的な声が。どんな声だ。ええと、わかそうなおとこのひとでした。そのCD-PAC担当の男性が言うことにゃ以下の通り。

「他は問題ないですが、レーベル(CD盤面)の印刷はグラデーション等の色分けが無いので、オフセット印刷よりシルク印刷にした方がいいですよ」

 ははあ、シルクねえ。シルクいいですよね。すべっすべですし。オフセットじゃ駄目ですよねえ。うん、あいつは大したことない。知らんけど。シルクでお願いします。

「それではお手数ですが盤面データのみレイヤー構造で再構成してもう一度送信していただけますか」

 わ、私がなんかやるんですか。どうしよ。実は内緒でしたがシルク印刷って名前しか聞いたことないんです。レイヤー分離データは作れるけどそれ以外はなんもわかんないですどうしましょう。

「宮下様の盤面データは黒と白の2色だけで制作されていますので、その2色を別レイヤーに分けてレイヤー2つだけのPhotoshopファイルにしてください。レイヤーには白色は『F27』黒色には『582』と名前を付けておいてください」

 は、わかりました。わかる範囲で。漠然と。なんとなく。送り直します。

「お願いします。ジャケットの方は問題ありませんので、先に進めさせていただきます。あと、音源のマスターCD郵送を急ぎお願いいたします。その後、料金振り込みをお願いします」

 で、こうだった画像を


ガットハロのブログ’混石’-盤面(オフセット)


 こうして(レイヤーウィンドウに注目)


ガットハロのブログ’混石’-盤面(シルク)


 また送った。電話は来ない。どうやら大丈夫だったらしい。ふう、久々に肌がヒリつくようなヤバいヤマ(事件)だったぜ。なにせ知らない人と電話で話すの何ヶ月ぶりだ。わあ、あきれた。


 この間に請求書がpdfファイルで到着していたことに気付く。ジャケット印刷、レーベル(CD盤面)印刷の両方を校正するメニューで注文したため、『Web入稿』と『Link割』の割引をもってしても予定より5、6千円高い。これはメンバーには言わないでおく。「意味はないけどやってみたかったから」なんて理由で値上がりしたことを知られたら私はナニされてしまう。


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 マスターCDにマッキーで「タイトル THE ANTS STRIKES BACK」「注文者 宮下」「注文番号 E000*****」と記入し薄型プラケースにつっ込みそれをぷちぷちのついた封筒にぶち込み『ゆうパック』で送付(送り状ナシ、窓口で最速指定)。


 銀行ATMで料金振込。じいちゃんばあちゃんが手間取って何度も何度も最初から作業やり直しているのを見かけて苦笑いしてたものだが、実際自分でやってみるとアレ結構きつい。アクションゲームで残り時間気にしてる時みたく嫌な汗出る。どうにかノーミスでクリアしたけどなっ。目的変わってるし。ゲームのように金を振り込むな。


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 マスター入稿しましたとのメールが到着。お金はどうなんでしょうか。届いたのかしらん。まあ届いてなければ連絡来るか。放っといちゃえ。


【Step05.ジャケット校正】
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 ジャケット簡易校正が到着。表現が変だ。変だと思うがわからない。とにかくぺかっとした紙に私がデザインした画がくきっと印刷されて届いた。


ガットハロのブログ’混石’-ジャケット校正

 字がぼけてるような気がしてじーっと見る。その時、ふとお茶の間テーブル上にある筒井康隆「幻想の未来」の表紙が目に入る。ああなんだ新潮文庫の印刷よりも綺麗だ。オッケーです。むしろオッケーだ。


 なにせこちとら「校正原稿てどんなんだろ」くらいの好奇心が最優先で、ミスなぞ向こうではやらん、コッチはやるけど見つからん、くらいのおつむファジー制御なダメクライアントである。キレイな印刷に「ほへー」と感心した後は、こちらでやらかした致命的な誤字や枠外はみ出しがないか、つらっと見て終了。


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 校正オッケーですとメール送信。ただ「問題ないです」とだけ送ると「与し易し!」みたいにナメられるような気がして何か難癖をつけようと考え


修正はありません。なお、ジャケットの「表1」と、オビ・インレイの各テンプレート名で「_out」の付いていた分が、パッケージした時に外から見える面になると思うのですが、以上の認識で合っていればこのままでお願いします。


と書いて送った。ウザッ。さらに


印刷綺麗でびっくりしています。レーベル校正も楽しみにお待ちしてます。


とも書いた。あっ、バカなお客さんだ。与し易し!


 すると10分ちょいで返信アリ。疑問点にも丁寧にお答えいただき…あの、発注の時から気になってたんですけども。私、昼休みの12時過ぎくらいに送ったんですよ。んで13時前に返信が来たんですがいやこちらは大変ありがたいんですがそちらは大丈夫ですか。なにか、もしやプレス業者って激務?


【Step06.盤面校正】
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 レーベル印刷校正到着、を、その晩は外出の用事があったため車のエンジンかけて車内で待ってた。夜中に停まってる車から飛び出し、荷物をふんだくろうとする私を見て配達員さんが露骨に疑う。他人の配達物をかすめ取る不審で不埒でおまけに変態なアレかも、と思われたのだ多分。さもありなん。免許証見せてとりあえずOK。身分証は大事ね。


 なぜか箱でかい。


ガットハロのブログ’混石’-盤面校正01


ガットハロのブログ’混石’-盤面校正02


 なぜか2枚。うん、CDだ。売ってるやつと一緒の見た目だ。てらってら。真面目には見てない。というか見たけど、すげえじゃん、いいじゃん、ヒューヒュー、イカスぅ、て騒いでレーベル校正終了でございます。まーよ、こういうのは第一印象だからよ、ヒューヒュー。と自分に言い訳して終わる。


4/7
 校正オッケーですとメール送信。文面は以下のとおり。


レーベル印刷校正届きました。
修正はありません。文句なしです。このままお願いいたします。


 【Step05】の頃に比べてやや文体を落ち着かせてみた。いやあ、メールという自由度の中で最低限の文章書くって大変だわあ。全然関係ないが、知り合いでもないバンドのチケット予約でも、私はまーあ余計な事を書く。世のバンド諸君、メールで宮下の名とウザい長文のチケット予約が入ったらそれは私だ。でも客は神様なのでバカにしてはいけない。


【Step07.納品】
4/17
 『ご納品のお知らせ』がメールで届く。CD到着は4/19であるそうな。見積もりの際にも納品予定が提示されていたが、その予定と寸分たがわぬスケジュールである。…奴らプロだな!いや、プロなんですが。


4/19
 納品。小箱と大箱が届いた。


ガットハロのブログ’混石’-大箱小箱


 正直爺さんがいい思いをした事を知っている嘘つき爺さんの私は小箱を先に開けた。入っていたのはこれ。


ガットハロのブログ’混石’-小箱のなか


 サンプル3枚、マスター返却。あれ、マスターは返却しないって言ってた気がするけども。まあいいやご丁寧にありがとうございます。


 サンプルは見た感じ同じ物だが。なんだろう。誰にナニするためのサンプルなのかわからないしわからないがわかってもわからなくても別にかわらないので気にしないでおこう。ひらがなが多くて何を言ってるのかわからないくなってきた。


 そして大箱を開ける。


ガットハロのブログ’混石’-大箱のなか

 うん。やばいね。壮観。瞬時にして「こんなにさばける訳ねえだろ」という考えが浮かぶも脳髄ブレーカーがシャットダウン。思考停止。


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 CDプレス体験記終了。終わってみれば、不慣れなために手間取った箇所はあったものの、CD-Rでの制作に比べずっと楽で品質も保証されているという、ごくごく当たり前な感想であった。あとはその、なんつーか、達成感?ばびっとパッケージされた自分のCDが列をなしている様を見ると、素直に嬉しい。


 最後にいくつか。


 当初考えたとおり、50枚以上さばき切る自信があればライブ2、3回分の費用を充ててでも(ここらへんの感覚は一定領域のバンドマンならわかってもらえるはずだ)プレスをお勧めする。逆に、そこまでの枚数は出ないと思うなら、やめた方がよい。値段はさておき山のような売れ残り在庫を目にするとヘコむから。


 よって個人的には、仮に次があるなら同じく「50枚売れるか」を指標にするつもりである。なお、100枚と300枚の発注金額はさして変わらない(ロット数を増やせば単価はガンガン下がる)ため心は揺れるが、それでお得なのは最低でも100枚売り切る自信がある場合の話。私なら200枚以上の自信がなければやらない。


 以上、長々とお付き合いいただいた方はお疲れ様でした。これを読んだアマチュアバンドマンが気軽にCDプレスに乗り出すとかなったら、まあ、いいこと、だろうか。とりあえず私は嬉しいけども。


 ではこのくらいで。