漢方がん治療を考えるより 


図:体が必要なエネルギーは炭水化物、脂肪、蛋白質が分解(代謝)されて作り出される。
現代の食事は、全エネルギーの60~70%を炭水化物から得ているが、このような食生活になったのは新石器時代に農耕が始まってからで、まだ1万年程度しか経っていない。

その前の数百万年の間は狩猟採集によって食物を得ていたため、現代に比べて、炭水化物からのエネルギー摂取は少なく、脂肪や蛋白質からのエネルギー摂取が大きかった
。(上図)

狩猟採集社会ではがんが少ないという報告がある。
がん細胞はグルコースに対する依存度が高いので、高炭水化物食ががんの発生や進行を促進している可能性が指摘されている。低炭水化物食ががんの予防や治療に有効であるという報告が多く発表されている。


ケトン食療法てんかんや脳腫瘍などで実際に試みられ、有効性が報告されています。
炭水化物を極端に減らし、脂肪(特に中
鎖脂肪酸)を多く摂取すると、グルコースが低下してがん細胞は死滅しますが、正常細胞は中鎖脂肪酸が代謝されて産生されるケトン体を利用してエネルギーを産生できるので問題ないというのが、このケトン食療法の根拠です。

ルコースは、がん細胞の増殖を促進するインスリンやインスリン様増殖因子(IGF-1)の分泌を高めるため、低炭水化物食によってインスリンやIGF-1の分泌が減少すると、がんの進行が抑えられるという作用もあります。

ケトン食でがんが縮小したという報告はいくつもあります

抗がん剤治療の効き目を高めるという報告もあります。

福田一典医師(銀座東京クリニック院長)も、このケトン食療法を併用しながら、ワールブルグ効果をターゲットにした治療を行うと、さらに抗腫瘍効果が高まることを経験しています。

◎がん治療と並行して、特にがんの再発、転移を予防する5年間~、
  試みる価値はありそうです!!

日本小児神経学会 てんかんと食事について掲載されています。
   http://child-neuro-jp.org/visitor/qa2/a36.html