僕はいつも
彼女である飼い主をみつめている。
彼女は
いつも辛い時ひとりで
声を出すこともなく
泣いている。
誰に電話をする事もなく
言葉を発する事もない。

みている僕がつらい。
こういう時
人間はどうするのかはわからない。
彼女の名前は羽衣。
本当に地上にいるのか天から
降ってきたヒトなのか
微妙に猫の僕でもわからない
ふわふわ感を纏った女性だ。
君が僕の愛情に気がつく日は
いつになるのだろうか。きちんとみてるよ。
羽衣を愛してるんだよ。
羽衣の日記にはこんな事が書いてある。
泣かないで…

10月
彼の様子がおかしい。
彼は私を好きだって言ったのに
向こうから言ってきたのに
何であんなに態度が豹変するの?
男なんてもういらない!!
まだ半年だよ?それで気持ちが変わるとか
なんなのいったい!!!!!!!
筆圧が乱れている

そんな羽衣をみると僕はただ悲しい。
普段は字が綺麗で
ほんわかしたひだまりを纏い
よく笑う羽衣。
天パでぱっちりした瞳には
いつも後ろに光と羽がみえるようで
なんともいえない
安心出来るいい匂いに包まれる女性だ
僕はペットショップで
抱き上げられた瞬間離したくなくて
爪を立てたんだ。
羽衣は少し困った様に眉を下げたけど
猛烈に僕ははアピールした
うにゃにゃーーーー!!
『うちに来たい?』
と首を斜めにしてどこか淋しそうな
笑顔で甘い可愛い声を発した。
にゃっ(行くにきまってるじゃん!
置いてくなよな?)!!
その日以来
僕は羽衣だけをみているんだ。

そんな羽衣をこんなに泣かせるなんて
こいつがよっぽど
悪い奴に違いない!!!

羽衣!!
こんなやつやめなさい。

