#流域治水
地球温暖化による気候変動によって、気温上昇を国際的な目標に抑えることができたとしても、今後、洪水は約2倍に増えると予想されることから、堤防やダムなどで洪水を抑え込もうとするこれまで水害対策には限界があると考え、令和2年(2020年)に国は、流域治水を新たな方針として掲げた。
これは、今までの治水計画を、今後の降雨量の増加などを考慮したものに見直し、集水域と河川区域のみならず、氾濫域も含めて一つの流域として捉え、地域の特性に応じ、
① 氾濫をできるだけ防ぐ、減らす対策
② 被害対象を減少させるための対策
③ 被害の軽減、早期復旧・復興のための対策
この3点についてハード・ソフトを一体的に対策していこうというもの。
#県の防災アプリ
この新たな方針を受け、静岡県は防災アプリ「静岡県防災」を開発し、県民に対する啓蒙を推進している。特筆すべきはGPS型ARを活用し、スマホ等の情報通信機器でハザードマップを「見える化」していること。
#危険度体験ARを試してみた。
(GPSによる位置情報を活用し、カメラを通して、こんな風に表示される)
#基礎自治体としての市町村の対応
何ヶ所か試してみて、6月2~3日の大雨で床上浸水した地域の情報が正しく表示されていないことに気付いた。
この地域は、県発表の浸水想定地域図(ハザードマップ)でも赤く表示されている。
こうした細かい修正は、住民に最も近い我々基礎自治体が担うべきではないだろうか。
修正が間に合うまでは、山梨県中央市が行っているような「浸水想定深」の表示も有効。