こんにちは
09&ブラスト
シェーパーの奥村です。
高い!
着地、大丈夫やろか?
ジャックロビンソン。
チューブが上手い!
では、、、と、
進行状況のご報告。
● モデル < S T U D >
3サイズ < 5’10” × 19.75” × 2.47” Round Pin >
< 使用ブランクス > : ベネットフォーム 6’7” y thick D–47
シェープ完成後の < 重量 > : 1.32 kg
ボトム
< シングルコンケーヴ > ノーズ 17” ~ テール 1”
※ シングルコンケーヴ最深部 5.31 mm
< V E E > テールエンド
< エッジ > テール 20” ~ テールエンド
< フィンプレイスメント > : 3 3/8" 11 1/8" 1" 1/4"
178 cm 70 kg 歴28年 40代後半 レギュラースタンス
完成後の < 最終重量 > : 2.68 kg
緊急事態宣言解除の後、
納品予定。
● モデル < F L I C K >
3サイズ < 6’6” × 20” × 2 1/2” Round Pin >
< 使用ブランクス > : ベネットフォーム 6’7” y thick D–47
シェープ完成後の < 重量 > : 1.64 kg
ボトム
<シングルコンケーヴ> ノーズ 18”~テール 12”
<ダブルコンケーヴ> センター~テールエンド
<VEE> テールフロントフィン~テールエンド
<フラット> ノーズ~ノーズ 12”
<エッジ> テール 24”~テールエンド
< フィンプレイスメント > : 3 11/16" 11 5/16" 1 1/8" 1/4"
5 1/2" 2" 1/8"
168 cm 70 kg 歴長年 70代前半 レギュラースタンス
もう直ぐ完成、、、?
工場へチェックしに行って来ます。
● モデル < L A Z Y B O Y >
3サイズ < 6’5” × 20 1/2” × 2 9/16” Round Pin >
< 使用ブランクス > : US Blanks 7’1” E A
シェープ完成後の < 重量 > : 1.84 kg
ボトム
< ダブルコンケーヴ > ノーズ ~ テールエンド
< V E E > < F L A T > < R O U N D >
< エッジ > テール 24” ~ テールエンド
+ 4 ch
< フィンプレイスメント > : 3 1/2" 11 1/4" 1 1/8" 1/4"
シングルボックス + フロント、FCS 2 プラグ 仕様のトライ
165 cm 70 kg 歴20年 40代前半 レギュラースタンス
色巻きが始まりました。
● モデル < S p u n k y C o k e >
3サイズ < 5’6” × 19” × 2 1/4” RSQ >
< 使用ブランクス > : ベネットフォーム EPS 6’7” FR
PUストリンガー
シェープ完成後の < 重量 > : 0.62 kg
ボトム
<シングルコンケーヴ> ノーズ~テールバックフィン
※ 最深部 6.50 mm
<ダブルコンケーヴ> センター~テールエンド
<V E E> テールバックフィン~テールエンド
<エッジ> テール 24”~テールエンド
< フィンプレイスメント > : 3 3/8" 10 5/8" 1 1/8" 1/4"
165 cm 58 kg 歴35年 60代前半 レギュラースタンス
完成後の < 最終重量 > : 1.89 kg
発送完了。
1週間前に完成したシェープ。
● モデル < F O C U S >
< 使用ブランクス > : VARIAL FOAM 64PB REV D
過去にも
PU 、EPS 、スタイロフォームなどの様々な材質のセルに
センターにストリンガーを入れないフォームは
沢山作られてきた。
セルの材質の特性(軽い、硬い)とフレックス感、
そして強度の相互の兼ね合いと、
それらの総合的なバランスでのボード性能を確認しながら、
ボードデザインと使う材質(フォーム)を選択する作業と
そのように選択した物と、PU (センターストリンガー有り)との
特性や乗り心地を確認し、把握するのが
シェーパーの仕事。
つまり、、、
超軽いけど、その軽さと硬さが原因で
思いの他反発が大きく感じ、思うようにはコントロールできない感が強かった
エポキシ樹脂使用のフォームを、
ストリンガーを入れない事によって
フレックス感や馴染みの深い PU に近い乗り心地が出る物に変えて、
それらを使っても調子良く感じるボードを作ろうと努力するのが、
シェーパーの仕事。
そんなフォームに何本も取り組んだ結果、
ストリンガーを入れる目的の、より重要な意味を
改めて知る事にもなった。
それは、
PU であれ EPS であれ、セルの材質がなんであろうと
ストリンガーを入れる事によって
フォームの形態を一定時間安定させること。
シェープした後の
薄く繊細なボード形状は、
セルの材質のみならず、ストリンガーによって
一定時間内はシェーパーが狙って作った形に保たれている。
では一定時間内とはいつまでの事?
近年の材料の飛躍的な進化も加わり、
現在出回る品質の良い一般的なフォームなら
数週間は大丈夫(個人の見解です)。
フォームは化学薬品を用いた科学反応と製作環境を利用した、
人の手作業により発泡させたもの、いわゆる生ものであるから、
微量な数値の変化や劣化は時間と共にあるだろうが、
人間が感じられる範囲内では、
シェープ後、生身のままでもそれ位は大丈夫じゃないかと思う。
勿論、直ぐにガラスクロスと樹脂でコーティングするに越した事はないが、
通常はファクトリーで、
エアーブラシ作業や他のボードとの兼ね合いによる待ち時間などを考えると
なかなか直ぐに手を付けられるという訳にもいかない。
だから逆に、それ位の時間は形状をしっかり保っていてくれなければ
我々も困る。
材料の進化による劣化防止と減少には
大いに助けられている。
では、ストリンガーがないフォームを
シェープし終えたシェープブランクスはどうなるの?
数時間後に、反ったりねじれたりした物が何本かある。
フォームによっては、
作業中に反っていくものもあって、
1本のボードで何度もロッカーを作り直した経験がある。
これで良しと思っていたロッカーが、
次の日確認すると、フォームが反ってしまっていて、
違う数字になっていた。
そんな経験が何回かある。
PU のノーストリンガー、EPS やスタイロでもそんなことがあった。
対策としては、ファクトリースタッフと打ち合わせて、
巻きなどの作業のスケジュールを話し合い、
変化が起きる前の旬な時期に作り上げる、、、
まるで、新鮮な生ものを扱う料理人みたいな仕事ぶりで
板作りをする。
1本1本、そんな感じの気遣いが必要だ。
VARIAL FOAM は説明にもある通り、
最先端の材料と言っていい。
最新技術からできたセルの軽さや硬さの具合、
フレックスや強度も
今までの類似品とは違い、申し分なく最高の結果を出している。
シェープ作業中の反りやねじれなども全然ない。
一定時間内の形状も安定していると思う。
ただ、サーフボードビルダーとしては、
どの材料についても、
自分らが持つ経験とデータベースに基づいて、
自信を持って選択した物を、
自身が持つ最大限の技術を駆使して扱うが、
完璧はない、どんな物にも必ず何かは起こり得るとの
リスクヘッジを考え、
事前に出来る策は講じている。
こういった材料に限らず、
シェープが完成した後の
生身の状態である時間を出来るだけ短くするために、
自分たちがコントロール出来る範囲内では、
出来るだけ最短で作業に取り掛かれるようにと、、、。
VARIAL FOAM
サーフィン業界にとって
全く新しい科学的構造(性質)で作られたフォームコア。
PU や EPS と言った類の物ではない。
高度な航空宇宙フォーミュラを使用。
ストリンガーや強度を高めるためのカーボンなどが不要。
フォームに混合物が少ないので、
ブランクス全体に
均一でピュアなデンシティーを持たすことが可能。
オーバーフレックスに陥らず、
水面からコアを通して直接エネルギーが伝わり
ボードのレスポンスを向上させる。
ストリンガーを施した PU より、
強度は 20% 増し、重さは 25% 減少する。
紫外線で黄色く変色せず、
エポキシ又はポリエステルレジンでも
グラッシング可能。
Maneuverline,Inc. の解説より。
各店オーナー様、お客様、
ライダーの方々のボード製作へのご協力に感謝です。
いつもありがとうございます。
大変な状況になってしまいましたが、
こんな世の中だからこそ
サーファーとしての誇りを持って
私たちが取るべき行動を自ら選択していきたいですね。
海も波も、そして幸せもシェアしあって
再び皆さんと共に笑顔でサーフィン出来る事を
心より祈っています。
それまでは十分健康に留意して、
ご自愛くださいませ。