大阪城公園で撮影しているとすっかり日も暮れて夜になった。



夜の公園は緑が多く、まるで、森の中を歩いているようで気持ちが良かった。



夜の森というと、神秘的で不思議な賑やかさがあると思う。



昼間は人間のだす喧騒や強烈な太陽の影に隠れて目立たないが、

夜になると実はその静けさの影で小さな生き物たちの強烈な存在感がある。



川の水の音や、風が吹けば木々が揺れて木の葉がざわめく。


色んな所から、虫の音や鳥のさえずりが聴こえてくる。


夜空を見上げれば月が出ているし星も美しく瞬いている。



夜の森に入る前は怖い気もするが、いざ奥へ進むにつれて、

段々と楽しくなってくる。



そして、むしろ、ある瞬間から、

優しい何かに触れるような気がするのだ。


その優しさはいつも本当に求めていた物、真実のありのままの姿。

どこかでわだかまりを持っていた自らの罪を自らが許してもらえる事。


やっとたどり着けた真実は心が暖く、

その答えは今後の人生でずっと味方になってくれる。



だから、悩んで本当の気持ちが自分でも見えなくなった時は、夜の森に入って自然を感じるのが一番の近道だと思う。



ピーターガブリエルの『Marcy street』は高校一年生の頃に聞いた曲だ。

この曲は、今でも前奏を聞くだけで、眼前を夜の森へと変貌させる。

そしてサビの途中で変調する部分があるが、そこにmarcy(慈悲)を感じる事で最大のカタルシスを得る。


私の哲学がある種の普遍的な答えや信念を見つけるものと定義したときに、

夜の森とこの『Marcy street』、

そして、真実を映すFoveon=DP2xは一つの解として法則を見つける。






Perter Gabriel/Marcy Street






人気のない街を見下ろす彼女の目に映るのは
かっては夢だった現実
かなえられた夢の数々で築かれた世界


photo:01




あらゆる建物や自動車は
元々はどこかの誰かが
思い描いた夢でしかなかった

彼女は割れたガラスを 蒸気船を
継ぎ目に水漏れ穴などあいていない
丈夫な塊を思い浮かべる


photo:04




暗くなるのを待って
船を出そう
暗くなるのを待って
船を漕ぎ出そう

photo:03



淡い緑と灰色の回廊にも
冷えびえとした陽の光を浴びる郊外にも
それは見つからない

その真ん中にポツンと取り残され
言葉が骨のように彼女を支える


慈悲深い世の中を夢見る君
切ない胸の内をさらけ出してごらん
憐れみを願ってやまない娘
昔のようにパパの腕に抱かれたい


photo:05




「慈悲の街」を夢見る君
彼らがあの標識をよそへ移してしまったんだ
憐れみを願ってやまない娘
愛に満ちたパパの腕に抱かれたい

滑りのいい引き出しから書類を取り出し
闇に抵抗しながら一語一語をたどる


photo:06




温かなビロードの箱に詰まった秘密を
明かす相手は牧師......彼は医者だ
どんなショックにも対応できる


やさしさを夢見て
聖母の唇にキスしながら 小さく体を震わす

photo:07




憐れみ 憐れみ 憐れみを求めて
憐れみ 憐れみ 憐れみを求めて
アン......彼女の父親は船に乗って
海に消えた
大波うねる海に



Photo by DP2x