左ヒラメに右カレイは間違い? 寿司屋が教えるカレイとヒラメの真実とは | いじわるはしないよのブログ

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左ヒラメに右カレイは間違いだった? 寿司屋が教えるカレイとヒラメの真実とは

冬から春にかけておいしくなる魚に、カレイとヒラメがあります。

 どちらも片面が茶色っぽく、もう一方の面が白色の平たい体形で、とてもよく似ていますね。皆さんは、カレイとヒラメを見分けることができますか?

 有名な見分け方に、「左ヒラメに右カレイ」というものがあります。筆者も子供の頃にそう教えられ、ずーっとそれでやってきています。腹を手前にして置いたとき、左側に頭があるのがヒラメ、右側にあるのがカレイということですね。

 実は、ヒラメもカレイも、生まれた時は他の魚と同じように、体の両側に目が離れて配置されており、泳ぐのも他の魚と同じように体を立てて泳いでいます。

 それが、生まれて10日目くらいから徐々に、ヒラメは右目が、カレイは左目が反対の方向に移動し始めて、40日ほどで完全に体の片側に寄ってしまうんです。

 生まれてから目の位置が徐々に移動するとは、なんとも不思議ですよね。その理由については、詳しくはわかっていないようですが、視神経と脳のゆがみが関係しているとも言われています。

 難しいことはさておき、実は「左ヒラメに右カレイ」の法則が、必ずしも正解とは限らないんです。

 例えば、ヌマガレイというカレイ。アメリカのカリフォルニアあたりだと、「左側」の個体が約半数いるそうです。他にも、アカシタビラメはヒラメという名前がついていて左側に目がありますが、カレイ目ウシノシタ科に属するカレイの仲間ということです。なんともあまのじゃくなカレイですよね。

 このように見た目もとっても似ていて、区別しにくいヒラメとカレイですが、その生態は結構違います。カレイが主に海底に潜んで、チョコチョコと動き回りながら、海底付近にいるゴカイやエビなど食べているのに対し、ヒラメは見かけによらず獰猛で、水中を泳ぐイワシやアジなどの魚を素早く襲って食べています。

 そのため、口もカレイがおちょぼ口なのに対して、ヒラメの口は大きく、鋭い牙が並んでいます。

 そして片側に並んだ目も、海底の砂の中に身を隠して身を守ったり餌を待ち伏せすたりするカレイは、若干体から飛び出した目になっています。

 このようによく見ると違うヒラメとカレイですが、体形以外に双方に共通なのが、エンガワと呼ばれる背ビレや腹ビレを動かす筋肉が発達していることです。

これは、ヒラメもカレイも普段は海底に腹ばいになって過ごすことから、浮袋がなく、泳ぐ際には他の魚に比べて背ビレと腹びれをしっかり動かさなければならないためです。

 特に、水中を素早く泳ぐイワシやアジを捕食しなければならないヒラメのエンガワはとても発達しているんです。

 お寿司屋さんで、ヒラメのエンガワというととても高級なネタですよね。エンガワは、1匹の魚から8%ほどしかとれない希少な部位なので高くなってしまうんです。

 余談ですが、鯛やハマチなど他の魚にもエンガワはありますが、それらの魚のエンガワはそれほど発達していなくてほとんど他の身と区別できません。

余談ですが東京5輪で問題のあの厚靴でも許可がでそうな気配ですね