はやぶさ2:リュウグウへの着陸リハ開始 30mまで降下 | いじわるはしないよのブログ

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小惑星探査機はやぶさ2が11日午後、小惑星リュウグウへの着陸リハーサルを開始する。リュウグウの表面から30メートルまで降下し、運用手順のチェックや表面の状況の情報収集をする。成功すれば、これまでで最も低い高度になる。最低高度に到達するのは12日午後2時ごろの予定。

はやぶさ2は6月27日、リュウグウの上空20キロに到着。高度を下げたり移動したりして、リュウグウ表面の撮影や重力の測定、表面物質の特徴の分析など、詳細な観測を続けてきた。

 

はやぶさ2の着陸地点は、直径100メートルの範囲内に高さ50センチ以上の岩などの障害物がないことが条件。はやぶさ2は機体上部の左右に太陽電池パネルがあり、大きな物体があると着陸時にパネルが壊れる恐れがあるためだ。ところが、観測の結果、リュウグウの表面にはまんべんなく岩塊(ボルダー)があり、着陸に理想的な「広くて平らな場所」がないことが明らかになった。


そこで、表面の傾斜、表面を撮影した画像などをもとに「まだまし」な場所を絞り込んだ。さらにボルダーの量や分布を詳細に検討した結果、赤道付近の「L08」地点を候補地に決定した。また「L08」の隣の「L07」「M04」の2地点をバックアップの候補地とした。

 リハーサルでは「L08」へ向けて降下する。当初は、目標地点にはやぶさ2を導く運用の手順や機器のチェックが主な目的だったが、候補地にもボルダーが多くて着陸が難しくなる可能性が出てきたため、低い高度から撮影して情報収集することにした。リハーサルの結果、着陸地点が変わる可能性もある。

 現在、地球とはやぶさ2は約3億キロ離れており、地球からはやぶさ2へ通信し、その「返事」が戻ってくるまで約35分かかる。はやぶさ2がリュウグウの表面近くにいるときは、地球で危険を察知してからはやぶさ2へ指令を出しても間に合わない。このため、低高度では、はやぶさ2が自ら障害物の有無を確認しながら降下し、危険を察知したら自ら判断して降下を中止して上昇する。このような危険回避の運用が適切にできるかどうかもリハーサルで確認する。【永山悦子】