Sign | 寂しい夜と淋しい僕で 気がつけば世界は二人きり

寂しい夜と淋しい僕で 気がつけば世界は二人きり

想いは誰にも見えないから、このようにブログにしてみたのです。
ダメな僕を朝日とやらが映し出す時まで

たまに無頓着な言葉で汚し合って

互いの未熟さに嫌気がさす

でもいつかは裸になり甘い体温に触れて

優しさを見せ付け合う



Mr.Childrenの「Sign」という曲。
ドラマ『オレンジデイズ』の主題歌だったこの曲。
主人公の彼女は耳が聴こえないため、お互いの会話はすべて手話だった。
まさにサインという曲がお似合いだ。

ところで、口が訊ける者同士でも言葉にすることが出来ないという現象はままある事で。
上司と部下のコミュニケーションとはまさにそれである。ホウレンソウという言葉が生まれたのはそういった背景があるからだ。何も言わずに陰で何をやっているのか分からない部下など気持ちが悪いのだ。

あるいは、どんなに仲のいい恋人同士の間でも、いわゆる「察してあげる」というゼロサムゲームが突発的に起こる。
だってそうでしょ。人間、愛する人には言葉では言わなくても心で通じ合っていたいのだから。態度や雰囲気といった言外のものから相手の考えることを当てなければいけないのだ。
当てればその場は何事もなく過ぎてゆく。しかし、当てられなかった場合はそうではない。むしろ事態は最悪である。察しろと命じた方は、なぜそんなことも分からないのか?とイライラしだす。察する事が出来なかった側は、いわゆるノーヒントの無限選択問題に果敢に挑戦したにもかかわらず相手の怒りを買ってしまう結果を招くことになる。
まさに、ゼロサムゲーム。ハイリスクノーリターンな闘いである。
まあこんなことばっかしているから、世のカップルたちはおよそ3カ月スパンで破局の危機というのはやってくるんだろうなと思うのは、私だけ?



私は今の彼女とは付き合ってまだ1ヶ月ほどしか経っていない。
取り立てて不満もない。ケンカもない。
でも昔の恋人の話を切り出されると、少し、というか、だいぶ胸が傷む。

嫉妬とは、どうしようもなく、くだらない感情であるとつくづく思う。

その昔、彼女が私の知らない誰か付き合っていた時、私は彼女の関係者ではなかった。赤の他人だった。
それなのに、昔のことに口を挟むことは、如何に愚かな事かと思う。
思いはするけど、そこは人間、所詮感情で物事を捉えてしまう。
そして、嫉妬の念で胸が煮えたぎった僕はこう思ってしまうのだ。


「昔の恋人の話をしたら、嫌な思いをする事、どうして分かってくれないのか。」と。


これぞまさに、「察してゲーム」の始まる瞬間だ。
僕は欲しくなってしまったんだ。

彼女のことを。
彼女の未来を。
彼女の過去を塗り替えるほどの愛情を。

これはもうどうしようもない事なんだ。

嫉妬深い男も、メンヘラな女も、
本能に忠実に生きていたいから、ベタベタと纏わりついてくるのだ。

それはとても愚かな事であり、
同時に、とてもかわいらしいことだと思う。
うん、かわいい。



彼氏や彼女がかわいくて仕方がない人は、
本当は、当の本人が一番、愛くるしいのだ。
愛くるしい。


恋人が既読スルーをすると、
誰かと密会して浮気しているのではないか。
交通事故に遭って死んでしまったのではないか。
不安に苛まれた脳みそは実に柔軟である。
普段は思いつくことのないことも平気で妄想出来てしまう。
どうやら我々は恋愛に臆病であればあるほど、ピカソや草間彌生に近い芸術の才が花開くのではないか。
いや、彼らとは違って、世間からは決して認められる事のない感性を宿して仕舞うのだ。



嗚呼、嫉妬とはなんて素晴らしい事なんだろう、



世の中の諸君。
とりわけ恋人に裏切られて未練タラタラな諸君。

どうか、嫉妬の念を大切に。
自分だけを信じて、自分だけが傷ついていけばいい。
そして、誰にも認められず何も手につかずにただ只管に泣き続けたら、
涙で濡らした枕が乾ききった明け方の4時頃、ゆっくり静かに死んでいってください。


お悔み申し上げます。