2019年6月


手術当日。

朝は6時に起こされて、うとうとしているところを、起き上がる前に血圧と体温を計測。

上120台、下70台、看護師さんに「私の好きな血圧です❤️」と言われた。

あれ??

実は初めて大学病院に来た時、待合室に設置してある血圧計を何度も使っていた。

数値はだいたい150台というヤバさだった。

何でこんなに下がったのか??

体重もがん発見から今日までに、6キロほど減っていた。

がんのせいで、というより、がんに餌をやらないように、間食抜きの3食腹7分目を心掛けたからだと思う。

それで6キロ減とか、今までどんだけ食べていたのかっていうね。

もちろん肥満体型。

血圧が下がったのは体重が減ったからかなあと、、、、、実はそれだけじゃなく、待合室の血圧計に罠があったことに気づいたのは、後日(割と最近)のこと。それについてはまたいずれ。


話戻って、手術の順番は2番目、最初の方は8時スタートとのことなので、早ければ10時からということで待機。

ダンナと母が来る。

本人よりもなんか緊張してオロオロしてる母。

暇だろうから手術中は近くのファミレスにでも行ってて、とダンナに頼んだ。

今時、手術終了とか何かあった時のお知らせは携帯に電話してくれるからね。

手術室前で待つ家族の姿なんてドラマだけ。

何かあったら、と母は言うけど、何かって何?

なんかトラブル期待してるの?

何かあったらすぐ連絡くるし! 家族いても同意するだけで何もできないからね。

そういう呪い(マイナスの心配)はかけないでいただきたい。

だいたい成功率高いし、内臓じゃない肋骨外側の出来事だし、血圧正常値で、体重もかなり減ったから麻酔のリスクも減ってるはず。

今日に備えて体力万全だし、絶対大丈夫。

ウサギやハムスターの手術の方が何倍も心配するというもの。

「もうお任せするしかないし、朝ごはん食べにいきましょうかー」

と、ダンナがのんびり言った。

こういう時にごちゃごちゃ考えず平常心でいてくれるから助かる。

悪いが母を頼んだ!


いよいよ呼ばれて手術室へ。

普通に歩いていった。

大学病院の手術室はスゴイ!!

ずらりと手術室が廊下の左右にならんでいる。

あちこちの科で朝からフル稼働で手術しているらしくて、すごいなあとしか。(語彙力)

そういえば着替えてキャップを被ったけど、パンツは?

パンツまだ履いてるんだけどどうしよう、どうするんだろ。

台には自力で乗って、名前と生年月日を伝えた。

スタッフが5、6人ではないな、もう少し多かった気がする。

血管は手術室に入る前に確保されてたので、すぐ点滴につながれた。

設備が物珍しくてキョロキョロしてると、先生が現れたので、よろしくお願いしますとご挨拶。

もっといろいろ器材とか見たかったのに、さっさと麻酔のマスクを装着される。

さて番号数えてみよう、目標は10!!

1、、、2、、、ちょ、息があああああ!!

酸素出し忘れてない?

苦しいんですけど、窒息死するうううううう、、、と思ったあたりで意識消失。

(これ麻酔科医が酸素濃度ケチったんじゃないの疑惑w 麻酔成分ってこんな息苦しかったっけ?)


気づいたら腕を叩かれていた。

「終わりましたよ!!」

すぐに手術室にいること、終わったんだってことを思い出す。

「ありがとうございました」

声、出た。

そうだ、リンパ転移してたのかな、取ったのかな。

「先生、リンパ節転移してました? いくつ色ついてました? 取ったんですか?」

「麻酔から醒めてすぐそんなこと聞かれたのは初めてですね」

「おかげさまで寝覚めがよくて!」

頭痛も吐き気もボーッとした感じもなし。

麻酔科医上手!!(さっきと言ってることが違うw)

「ええっと、10個のうち1個、リンパ節に転移していたので切除しました」

「取ったの見せてもらえます?」

「え!?」

「見たいんですけど」

「ええと、病理に出したんで」

けちーー!!

見せろやあああああ!!

所有権主張させてもらうぞーー!!

とか思ってたら本格的に麻酔が醒めてきて術後の傷が痛い。

「痛くなってきました。そして寒いです」

「病室戻ったら痛み止め入れますからね」

熱いような痛みと全身の寒さで、切除したブツを見たいどころではなくなった。

帰りは流石にストレッチャーで運ばれてベッドに移動させてもらった。


季節は6月で少々暑いはずなのにこの寒さ。

看護師さんが電気毛布を入れてくれた。

動物たちも寒かったのかなあ。

動物も手術中と術後は電気ヒーターになっているマットに必ず乗せていたけれど、かける電気毛布もいいよね。

(掛け布団は動物たぶん嫌がる)

痛み止め点滴に入れますねー、と声がした。

しばらくして痛みがおさまってきた頃に、ダンナと母がきた。

先生から説明を受けていたらしい。

「あんた、開口1番にリンパ節切ったのかとか、切ったやつ見せろとかいったんだって? そんなこと言う人いないって言われてお母さん恥ずかしかったよ!!」

心配とか労いはどこ行ったw

いきなり説教かまされる手術直後の患者である。

「いや、シッカリしてますね、意識もハッキリしてて、って言われたし良かったんじゃない? 俺とお義母さんは、取ったやつ見せてもらったけどね」

ダンナ、ナイスフォローと見せかけて自分は取ったやつ見たぜどやぁのマウントである。

しかも写真撮って来ないし!!

何のために見せてもらったんじゃああ!

切除したものを五百円玉横に置いて撮影するくらいの心遣い下さい、マジで。

事前に言っておかなかった私も悪かった、、、いや悪いのか? 悪くないよね私!?

くそぉ、と思ったが痛み止め効いてきたのか心地よく眠いので、お前らもう帰れ!!

もう居ていただいても意味がなく時間の無駄だし私も気になるからとっととお引き取り下さい、ということをオブラートにくるんで伝えて、ついでに母にはもう来なくていいからね、インフル流行のため見舞い禁止ですよ(嘘)と言って、帰ってもらった。

ひどい娘かもだけど、自分のことでせいいっぱいで、気遣いするゆとりなんてない。

これからフリーダムな3食昼寝付きの1週間を過ごすのは正直1人が気楽なのだ。

ダンナには、冷蔵庫にヴィダーインゼリーとプリンとヨーグルトいっぱい入れといて、と頼んで寝た。

今だから言うけど、プリンヨーグルトいっぱい、は、乳がんにはよろしくない。

砂糖!!

乳製品!!

病気で大変な自分へのご褒美なオヤツは、ほとんどがNG!

糖質過多だと傷の治りも悪くなるので。

それなら、ゆでたまごとか、サラダチキンを、、、、ぜんぜんご褒美オヤツじゃない悲しみ。


そうそう、手術前に気にしていたパンツは、術後にビニール袋に入れて返却された。

新品のキレイなおパンツにすればよかった。

ユニクロの安い木綿の洗い晒しパンツ、、、手術前は見栄を張ってでもぜひイタリア製レースのシルクパンツを!!

私からのオススメですよっ!

ここ、今回の記事の中でいちばん重要ですよーー!


そんな手術前後の出来事だった。

あまり参考にならないと思う、すみません。

次回はこの後、起きてからのことを書く予定。