生まれてくるのが私じゃなければ良かったのに。
今日の朝、ふと目を覚ますと父の声が聞こえました。
「あいつはあのままアルバイトして過ごすつもりなのか」
「仕事を探している風もない。何かに向けて努力もしていない」
起き上がろうとしていた身体は再び布団の中に沈みました。
今の現状が決して許されるものではないことは勿論わかっています。
それでも私は現実逃避をしてしまうのです。
何故なのでしょう。
思えば私は、これまで沢山の人に何かをしてもらいました。
でも私は何かをしてくれた沢山の人に何かをしてあげることができたでしょうか。
与えてもらうばかりで、私は何かを返すことができたのでしょうか。
私はまだ親孝行もできていません。
この間、机の片づけをしていたら中学を卒業するときに書いた親と未来の自分へのメッセージを見つけました。
そこには偉そうに"親孝行は5年後に"なんて書いてありました。
もうすぐ中学の私が描いた5年後がやってきます。
この現状は何なのでしょう。
もしも生まれてくるのが私ではなかったら。
もっと違う未来が待っていたかもしれません。
親を悩ませ、お金をかけさせ、心配をかけさせ...。
昔の私が描いた未来はきっとこんなものではなかったでしょう。
こんな私など早く死んでしまえばいいのに。
何も返せず、ただ生き恥を晒し、のうのうと生きているような輩など、この世界には必要ないのです。
私に生きる理由なんて一つもないのです。
でも死ぬ勇気もない。踏み出す度胸もない。なんて様なのでしょう。
死という選択も逃避の一つだと私は思います。
どうせ現実からも逃げるのならば、早く死へと逃げてしまえばいいのに。
生んでくれてありがとう。
生まれてきてごめんなさい。
私は今日もまだ、死ねないのでしょう。