3月22日(月)
首都圏4都県に出されていた緊急事態宣言が
きょうからは解除されている。
日本共産党は先日「解除の条件はない」と
反対表明。しかし「宣言をただ続ければいい
というものではない」と指摘し、①自粛要請に
たいする十分な補償、②医療機関全体に対する
減収補てん、③コロナ封じ込めのための大規模
検査の3点が必要だと強調した。
3点の徹底がすすんでいない中での首都圏での
解除は、また再び全国に感染が広がるのではない
かとの国民の心配は当然だと思う。

私は先日、感染に十分に注意をして行われた
津演劇鑑賞会の例会で加藤健一事務所の「ドレッ
サー」を観て感動した。
ストーリーは、第二次世界大戦下のイギリス。
空爆に怯えながら巡業を続けていた一座の座長
(加藤健一)が憔悴のあまり奇行に及ぶ。妻を
はじめまわりも上演を中止しようとするが、長年
座長に仕えてきたドレッサー(付き人兼衣装係・
加納幸和)は、座長の演劇への情熱を信じ、一度
でも舞台の幕が開かない日があってはならないと、
なんとか上演にむけて孤軍奮闘。幕が開いてから
も座長をはじめ個性ゆたかな俳優たちにふりまわ
されるが、無事クライマックス。舞台を終え、面
々が胸に秘めた思いを語り、やがて座長が死を迎
えるというもの。(※解説による)
作品の醍醐味は、セリフの随所にシェークスピ
ア劇が登場するところ。ドレッサーは観客からは
「みえない」裏方。公演を成功させるために裏方
がどう尽力しているか、切ないほど伝わってくる。
何より驚いたのは非常時(空襲下)でも公演を
続ける英国の文化土壌です。非常時だからこそ
演劇は欠かせないという姿勢には、今の私たちに
通じるところがあると思います。(※三重短期大
学 竹添敦子さんのお話しによる)
コロナ禍の非常時であっても、演劇鑑賞会とい
うファンがいるからこそ、演劇の灯は守られてい
る。しかし、そのファンは減っていることは確か。
日本でも外国のように、文化を守ってほしいと思う。