昨日のTVでギター弾いたので引き続き音楽の話をとも考えたのですが,今日は少し違ったアプローチしようかな〜
と思いまして、、、
今だにSNS等で20年程前の「ケイゾク」というドラマの事が話題になる事があります。
若い人達が観ると「五郎さん,恐い〜!」とか
「狂気!異常!」(笑)
何であのドラマ引き受けたのかなぁ?
やっぱり最後のどんでんかな?(笑)
皆さんはどう思いますか?
僕の心の何処かにあの様な自分が潜んでいるからあの様な芝居をするのだと思いますか?
でも確実な答えを出すのは止めておきましょう。
後半のロケは凄かった!
1シーン150カット以上はあったんじゃないかなぁ
監督と相談してドンドン増やしてしまった記憶!
準主役のW君も監督と相談して増やしていくし!
監督が「もう〜演ったもん勝ちだね!」って言ってたのを覚えてます(笑)
あるカットでは,振り向いた瞬間超人ハルク!って思うと目が光ってるんですよ
洋画のワンシーンを思い出し想像を膨らまして演技するとか!
R・デニーロさんやJ・ケリーさん(笑)
例えば「レオン」という映画で少女が弟の仇の麻薬取締官を見つけトイレに入りそこで鉢合わせ!
その時の警察官G・オールドマンがカプセルを噛み砕いて振り向く時のイメージ(笑)
細かいよネ〜〜
今だから言える事ですよ
観てる人は誰も分からないですよね(笑)
「ケイゾク」のあるシーンで彼に振られた女性刑事が真顔で涙を流し,そこに早乙女管理官が現れニコリと微笑んで去る!というシーン!
堤監督はここまでを1カットで撮りたかった様で,でも真顔で涙を流すなんて難しいですよ
何度か挑戦したのですが涙が出ません!
監督が「カット入れて目薬使おう」
そこで僕が一言
「僕に1度チャンス下さい!Sさんちょっと!」
と机の下へ呼び込みレクチャー
「監督宜しくお願いします。」と撮影再開!
見事女優Sさん真顔で一筋の涙!
「カット!」がかかった瞬間皆さんが、「五郎さん!何言ったの?何故?」
僕は「いやいや,Sさん!企業秘密ネ!」
ごめんネ!ちょっとかっこよかったかな
何をレクチャーしたか知りたい?
この時,Sさんの体に一瞬だけ拒否反応を持たせたんですよ。
机の下へ呼んで「Sさん!人差し指出して喉に突っ込んで!」Sさん「エェーッ!そんな事したら吐いちゃいますよ!オェー!オェー!」「はい,それで本番演って!」
まぁ,これが大成功!って訳で
そのSさん海外の映画祭で最優秀女優賞を受賞したとか!こんな事覚えてないよねきっと
芝居も色々経験させて頂いたけど,僕の作り方は危険な方法だったかもしれません。
演じる時は,こんな人間いるよな〜とか,色んな人を想像したり考えるんだけど,当たり前にもっと凄い普通の人が存在する世界になっている様に思います!
俳優としての僕を理解してくれてた大切な1人が青井陽治さん!
ミュージカル レミゼ は多くの制約がありました。
中でも難関が,一音に一語!
初演が終わり再演が始まる前,東宝側にお願いして青井さんにも協力して頂いたのです。
岩谷先生と青井さんという僕の大好きな最強のお2人の言葉が今のレミゼにも生きているのです。
レミゼの話はまたいつか!
僕がブラックコメディを演った時,青井陽治さんがこんな言葉を送ってくれました。
良い俳優と悪い俳優 青井陽治
僕は悪い演出家です。
役者が普通に芝居しているだけでは満足出来ません。日常生活に軽い支障をきたすところまでは,役にのめり込んでくれなくてはつまらないのです。狂気、という言葉を身近に感じてくれる人でないと,本気で芝居を作る気にはなれません。
野口五郎さんは良い俳優です。
そういう僕が,飴やら鞭やらで追い込まなくても,どんどん危ない領域へ入ってくれます。
時には,知らないうちに危険区域に1人で入って行ってしまって,引き返すのも,目のくらむような崖ーーというようなこともあって僕は,あわてて救助にいったりしますが,「大丈夫だからね。ゆっくり行こう、五郎さん」なんて言いながら,戻り道の吊り橋はぷっつり切ってしまったりして,本当に,僕は悪い演出家です。
とは言っても,五郎さんだって,決して決して,こちらにとって,楽な俳優さんではありません。
第一,素直に,明るく,仕事を引き受けてくれたことがありません。五郎さんは、「はい!」とすぐに言えないような芝居ばかり持って行く僕が悪いと思っているでしょうが,いつも,一度は,「今度は駄目か」というところまで行きます。
「難しい」「僕にはできません」「どうして僕にやらせようと思うんですか?」
返す言葉がありません。しかたがない。
誰か他の人を考えようーー何週間か経って,悲しく覚悟を決めて,リストから野口五郎を消す前に,僕は,もう一度,電話をかけます。
「分ったよ。怒ってないからね。また今度やろう」でも,いつも五郎さんに先を越されます。
「僕,もうやる気になってますよ。気持ち,変わってませんね,青井さん?」
その時,彼はもう,普通の役者の,稽古2週間目ぐらいまでのめり込んでいるのです。初日までは1年以上もあるのに!遠足の前の子供状態で電話を切って気がつくと,時は真夜中,良い俳優と悪い演出家は,バンジー・ジャンプの踏切り台で,冷たい風に吹かれているのです。
青井陽治さんには沢山のことを教わりました。
楽しい時間!貴重な経験!心より感謝します。
故青井陽治様のご冥福をお祈り致します。
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☆ギターインストアルバム
NHK バナナ♪ゼロミュージックで演奏した、
いきものかがりさんの ♪ありがとう、他、
J-POPの女性ボーカルによる名曲をギターでカバーしたアルバムはこちら♪
Playin’ It All -My Fingers Sing J-Female Melodies
☆最新アルバム
◎2017年2月22日発売
45年祭企画デュエットアルバム "風輪"
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GORO-NET Information
☆最新ライブ
◎10月22日(日)
研ナオコ 野口五郎 Special Stage ~お気に召すかな!?~ Part3
宮崎市民文化ホール(宮崎)
昼の部 14:30 夜の部 18:00
◎10月29日(日)
GORO NOGUCHI CONCERT TOUR 2017 Take it easy ♪気楽に行こうよ♪
ハーモニーホール座間(神奈川)
開場 15:30/開演 16:00
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