自暴自棄・・・
「仕事を失って自暴自棄になったというのかね?」
「それで、株式投資に興味を持ったというのか?」
「人間、働くことが人としての道なのだ」
「道を踏み誤ってはいけない」
「働きたいが、働く場が判らん」
「働く場はいくらでもある。君がしたいことは何だね?会社経営か?自由業か?それとも労働力の提供か?
まさかベースもないのにボランティアではあるまい?」
「経済成長の一翼を担え。収入を得て、日本経済を支えよ。ボランティアは王様のやることである」
「いいや、そんなことはない。対価を求めないことが、これからの世に必要となるのだ」
「では、ホームレスにでも何にでもなってしまえ。何もできんくせに」
「・・・、風に聞いてみる・・」
「君は、風に頼り過ぎだ。風に何ができるというのかね?君の人生を滅茶苦茶にしているだけではないのかね?」
「そんなことは・・」
「無いと言い切れるか?」
「風は、純粋。純粋がなければ、この世は終わりだ。いろいろ苦労かけるのだ」
「で、君がしたいことは、何だね?」
「死にたい・・」
「君が死体といったからといって死んでもらっては困る。相撲ではないのだから」
「しにたい・・」
「こうなったら、株で1億投資して、2億にする!」
「倍返しだ!」
「金(カネ)か・・・」
「半沢さんは、系列の証券会社に出向が決まったそうだよ」
「頭取命令だ」
「逆らえん・・」
「宝くじ、早く当たれ」
「当たらんから株やる」
「風もわかっているはずだろう」
「理想と現実は全く正反対だ」
「風には悪いが、もう風とは付き合えんかもしれん」
「どん底に叩き落されて終わりだ」
「そんな姿を晒すのか」