前回の記事で当ブログ毎年恒例の「勝手に選ぶスカパー!昔のドラマ・アワード」を発表したのに続き、今回の記事では、今年はBSチャンネルのBS松竹東急で放送している、なつかしの2時間ミステリードラマが充実していたのを記念して、すでに12月いっぱいのラインナップも発表されたこともあり、「勝手に選ぶスカパー!昔のドラマ・アワード」に準じた順位付けを行ってみたい。

 

BS松竹東急、昔のドラマで本気を出す | 茶屋町吾郎の趣味シュミtapestry (ameblo.jp)

 

まず、三部門に分けよう。

 

・蔵出し部門…スカパー!昔のドラママニアの自分が知るかぎり、スカパー!で放送されたことがなく、または放送していたとしても、一昔前よりもっと前、そうだな、十五年以上前の大昔にやったきりという蔵出し作品に対して。

 

・レア部門…スカパー!でも滅多に放送したことがない、昔のドラマ好きにとって価値がある作品に対して。

 

・カムバック部門…BS松竹東急で放送するものには期間を置いてリピートされるものがあり、そのリピートの価値があった作品に対して。

 

以上。それでは早速発表を。

 

 

○ 蔵出し部門

最優秀作品は、8月19日放送『軽井沢 夏の危険地帯』(1982年7月17日、テレビ朝日-松竹)

ミステリー「軽井沢・夏の危険地帯 笑う殺人鬼」 | BS松竹東急 (shochiku-tokyu.co.jp)

 

次点は、8月26日放送『蝶たちの殺意』(1983年3月8日、日本テレビ‐松竹)

ミステリー「蝶たちの殺意」 | BS松竹東急 (shochiku-tokyu.co.jp)

 

第3位は、3月31日放送『謎のダイヤモンドを求めて日本縦断!』(1989年2月11日、朝日放送-松竹)

6時のミステリー 謎のダイヤモンドを求めて日本縦断! | BS松竹東急 (shochiku-tokyu.co.jp)

 

【寸評】蔵出し部門の最優秀作品、つまり最も価値があったのは『軽井沢 夏の危険地帯』。自分はこれを大昔に地上波の再放送でなにげに観て以来、その強烈な印象を受けたことから再び観たいがために昔のドラママニアへとなったようなものだと映画「インディ・ジョーンズ」シリーズみたいな決め台詞を吐くくらい悲願であった。『蝶たちの殺意』はその翌週に放送されたもので、前述の『軽井沢 夏の危険地帯』に気持ちが行き過ぎていて(笑)当初はさほど期待していたものではなかったのだが、いざ観てみると面白くてたまらなかった。推理小説を読むようなかんじで、次々と変動する、登場人物たちの容疑者指数に翻弄されながら夢中になって自分も犯人を探っていったのだ。此の感覚、まさしく古き良き時代の2時間ミステリー作品である。『謎のダイヤモンドを求めて日本縦断!』は「必殺」シリーズのスタッフたちが作った現代劇であり、当初はその「必殺」シリーズの特番で企画されたものというバックボーンを評価したい。それから選外にはなってしまったけれど、その内容の奇天烈さを讃えて、第3位に近いが、あえての第4位として、3月28日放送『死を呼ぶ結婚』(1986年2月10日、テレビ朝日-松竹)を入れたい。

 

6時のミステリー 死を呼ぶ結婚 | BS松竹東急 (shochiku-tokyu.co.jp)

 

○ レア部門

最優秀作品は、4月22日放送『帰省ラッシュ不倫殺人』(1989年2月18日、朝日放送-大映テレビ)

ミステリー「帰省ラッシュ不倫殺人」 | BS松竹東急 (shochiku-tokyu.co.jp)

 

次点は、4月1日放送『大豪邸に残された嫁と姑』(1984年2月18日、朝日放送‐東通企画)

ミステリー 大豪邸に残された嫁と姑 | BS松竹東急 (shochiku-tokyu.co.jp)

 

第3位は、8月20日放送『冷たい血』(1982年8月21日、朝日放送‐松竹)

ミステリー「冷たい血」 | BS松竹東急 (shochiku-tokyu.co.jp)

 

【寸評】最優秀作品の『帰省ラッシュ不倫殺人』は過去にチャンネル銀河で放送したとのことだが、運悪く見逃していた…。しかしながら、自分は蔵出し部門で第3位に選んだ『謎のダイヤモンドを求めて日本縦断!』の本放送を録画したビデオを持っており、それには翌週放送分である『帰省ラッシュ不倫殺人』の予告編が入っていて、そのタイトルのイージーさ(笑)、そして渋滞している道路で車をぶつけ合うというヘンテコな場面が気になってしょうがなく、だから以前から観てみたかったもの。で、実際に観てみると、ベッドシーンをやらせれば右に出る者がない荻島真一がそのまんまだったり、同じ大映ドラマでも若者が観るような青春ドラマでは気が強い大人の女性を演じる梶芽衣子が、2時間ミステリードラマのほうでは心にゆとりがない気が弱い大人の女性を演じていて、こっちもそのまんまだったので大いに楽しめた。なお、12月3日(日)にリピート放送があるから是非ともチェックしてほしい。当時型落ちしたばかりの現行車に近かったトヨタ・マークIIが荻島・梶とならんで主役級で出ていて、吹替えのオンボロ車なんか使わずにトラックとブツけ合うなど高級車ながら身体を張ったアクション(笑)をしているところも見どころだ。

 

ミステリー「帰省ラッシュ不倫殺人」 | BS松竹東急 (shochiku-tokyu.co.jp)

 

○ カムバック部門

最優秀作品は、7月22日放送『山口線「貴婦人」号 SL殺人トリック』(1982年12月11日、朝日放送‐大映テレビ)

ミステリー「山口線貴婦人号SL殺人トリック」 | BS松竹東急 (shochiku-tokyu.co.jp)

 

次点は、9月24日放送『千草検事シリーズ 青いカラス連続殺人』(1986年7月19日、朝日放送-大映テレビ)

ミステリー 千草検事シリーズ 「青いカラス連続殺人」 | BS松竹東急 (shochiku-tokyu.co.jp)

 

第3位は、6月4日放送『ビキニライン殺人事件』(1988年9月24日、朝日放送-大映テレビ)

ミステリー「ビキニライン殺人事件」 | BS松竹東急 (shochiku-tokyu.co.jp)

 

【寸評】昨年、BS松竹東急が開局した際、昨今における昔のドラマの振るわない事情から、スカパー!よりもマニアックでなく、しかも無料で観られるBSには、当初は正直言って期待はしてなかった。その通り、古いドラマもスカパー!でやったことのあるものばかりで…と目を離したすきに、昔から気になっていた『山口線「貴婦人」号 SL殺人トリック』をやったという情報を後になって知り、「惜しい…!」と悔しかったところ、ようやく念願のリピート。観てみると大満足な出来でもあったことから最優秀作品に選んだ。

 

【総評】また来年もこのアワードを続けられるよう、BS松竹東急には期待したい!、どうぞよろしく。