いまの時代、CDって売れているのかな?、まあ新作はそれぞれのアーティストに固定ファンが付いているからある程度は売れるんだろうけど、いろんなアーティストの楽曲を集めた、いわゆるコンピレーション盤なんてのは、メインソースがCDではなく、配信に移り変わる現在、売れなくなっているんだろうなと思うのだ。あと、動画サイトには、いろんな曲がアップされているし、それで事足りてしまう。

 

そういったなか、ポップミュージックに造詣が深いタレントのクリス松村が選曲と監修をして、今年の春にリリースしたコンピレーション盤『Chris Music Promide ~あの夏のカセット~ 』が好評とのことで、その第2弾の『Chris Music Promide ~あのドライブのカセット~』も今月リリースされる。

 

 

 

恥ずかしながら、この二枚のコンピレーション盤を知ったのは、つい最近のこと。きっかけは、夏に買った携帯音楽プレーヤーに手持ちの『「月9」ミュージック・ファイルVol.1』なんていうマニアックなCDを取り込んでいて、「トレンディドラマのプレイリストを作ってみようかな?」と思い立ち、「でも、やっぱ、“あの曲”がなくっちゃなぁ…」と試しにインターネットで検索してみたら…

 

“あの曲”というのは、1988年にフジテレビで放送された浅野温子・浅野ゆう子のW浅野主演『抱きしめたい!』に挿入歌として使われた羽根田征子の「ENCORE」。

 

なんでも売っている駿河屋のサイトから画像を拝借

 

トレンディドラマと呼ばれる作品にはそれを構成する上で大事な要素がいくつかある。その一つは、登場人物が、視聴者が憧れる横文字職業に就いていること。たとえば、デザイナーとかコーディネーターとかね。それで、『抱きしめたい!』において浅野温子が演じているのはスタイリスト。彼女が、流行先取りのオシャレな服を着た外人モデルらと、オシャレなロケーションで撮影の仕事をしている場面で毎回掛かるもんだから、この上なくオシャレに聴こえてくるのだ。カルロス・トシキ&オメガトライブによる主題歌の「アクアマリンのままでいて」も良いけど、『抱きしめたい!』のファンは挿入歌であるこの曲のほうにより思い入れを感じるのである。

 

当ブログ 1988年7月7日、「抱きしめたい!」スタート

https://ameblo.jp/goro-chayamachi/entry-11295637944.html

 

しかしながら、この曲はアナログの7インチと当時出始めたばかりの8センチCDシングルでリリースされたのみで、アルバムにも収録されなかったし、2013年になって初めてリリースされた『抱きしめたい!』のサウンドトラックアルバムにも未収録となっていた。他のコンピレーション盤にも収録されてないことから、この曲を聴くにはヤフーオークションあたりでプレミア価格が付いている、1988年当時に出された希少なCDシングルしかないと思ったわけ。そうしたら、なんと今年の5月に上述した『Chris Music Promide ~あの夏のカセット~ 』のなかに入っていると知って早速購入した次第。

 

それから、第2弾である『Chris Music Promide ~あのドライブのカセット~』のほうにも一曲だけ「これは!」というものがあった。それは植田ひとみの「3度目のカラッ風」。三年ほど前に、突如としてCSで放送されたり、初ソフト化されたアクション・ドラマ『コードナンバー108 7人のリブ』の主題歌である。おそらく初CD化かと思う。

 

ファミリー劇場公式 『コードナンバー 108 7人のリブ』HDリマスター版 番組紹介

https://www.fami-geki.com/detail/index.php?fami_id=02400

 

当ブログ 1976年10月、「コードナンバー108 7人のリブ」と、その時代

https://ameblo.jp/goro-chayamachi/entry-11979796648.html

 

ドラマの出来はイマイチどころか、イマサン、イマヨンぐらいの酷いものなんだけど、植田ひとみが歌ったこの主題歌は白眉の出来。JAPANESE GROOVEのことを表す、いわゆる“和モノ”そのもので、先述したCS初放送&初ソフト化でドラマが注目される前から、その筋には好まれていたとか。アップテンポの「3度目のカラッ風」はオープニング曲に採用されてはいるが、シングル盤ではB面にあたり、エンディング曲のバラード「貴方…」がA面となっていた。

 

なんでも載ってるDiscogsから画像を拝借

 

残念ながらそちらは収録されていない。しかし、選曲者のクリス松村も『コードナンバー108 7人のリブ』を観ているからノーチェックではないはず。出し惜しみしていると思って、第3弾に収録されるのを期待するか。