みなさま、ゴールデンウィークはいかがお過ごしでしょうか?
自分は相変わらず、『太陽にほえろ!』再放送ヒストリー・プロジェクトの執筆をしています。ただいま、「その7」を書いていて、もうすぐ書き上がるのですけど、あることの事実関係について再確認しなければいけなくなってしまいました。それが手持ちの資料だけでは賄えず、図書館にある新聞縮刷版を改めて読み直すことが迫られたので、公開はゴールデンウィーク明けになります。どうぞご了承ください。
今回はそのかわりに、途方に暮れてしまうような(笑)執筆過程を紹介いたしましょう。
まず、手持ちのテレビ情報誌(『TVガイド』、『ザテレビジョン』、『週刊テレビ番組』)等に掲載されてある番組表で、『太陽にほえろ!』の再放送期間やその前後の4時枠にやっていた作品を下調べしておきます。それから図書館に行くのです。
自分の使っている図書館では2000年代以前の古い読売新聞縮刷版は本棚には置いておらず、司書に申し出て書庫に取りに行ってもらうので、どの年月の号が必要なのか、ある程度“あたり”を付けておかなければなりません。ここで下調べが効いてくるのです。
でも、なんで?テレビ情報誌の番組表があるのに、わざわざ図書館に行って新聞縮刷版の番組表を見るのかというと・・・
テレビ情報誌の番組表は掲載週の前週に組まれたものが掲載されています。だから、あくまでも予定なんです。一方、新聞(縮刷版)掲載の番組表はその日(または前日)に確定されたものです。ほぼこの通りに番組は進行するのですけど、よく文中で紹介している「プロ野球延長で翌日に順延」というのは、翌日分も含めての新聞(縮刷版)にある番組表、そしてスポーツ欄の試合結果を照合して確定させることが出来ます。
図書館ではメモ書きで、その日に再放送される『太陽にほえろ!』の放送タイトルを拾っていきます。恥ずかしいかぎりで、まったくもって乱筆ですね(笑)。で、再放送開始日やその他のトピックがある場合は図書館備え付けのコピー機でラテ欄を複写します。本来ならば全部コピーすればいいわけですが、図書館のコピー機もお金を取りましてそれが1枚あたり10円掛かります。一回の再放送期間で100話程度放送しますから1000円も掛かってしまいます。だいたい、一つ一つ書き写したほうが自分の調査に確かさを持てます。
それから、新聞は情報の宝庫でして、テレビ番組の特集欄などはテレビ情報誌とは違った観点から書かれていますのでかなり面白いですよ。たまに今回のテーマである再放送に関することも載っていたりすると、そういうの見つけた時は、まさに金を掘り当てた感じですね。再放送される『太陽にほえろ!』のタイトルを拾っていくついでに、これらの記事もチェックしていきますから、調査時間は結構掛かってしまうのです。
図書館での調査が終わったら、次は情報処理。エクセルで再放送リストを作ります。本放送時のタイトルと照合したりして、放送順通りなのか、新聞掲載の放送タイトルに省略や誤植があるのか、この課程でもいろんなことが判明していきます。そうして、ようやく記事執筆となるのです。
1983年7月25日(月)の日本テレビ番組表(同日付けの読売新聞掲載ラテ欄より)
正確なタイトルは「ジュンとキング」なのだが、キングを“ギャング”と間違っている。
同日付けの朝日新聞ラテ欄でも「ジュンとギャング」だったので配信元がミスをした。