前回が「葉の作品」だったとすると、今回は「葉と花の作品」になりました。
まだ気になるところを一つだけ
左下のバナナの葉が少しだけ重く感じます。
もし切らなくてよいなら、
葉先をほんの少し右へ振るか、
逆にもう少し左へ流すかして、
「左下の葉」
「左上の葉」
「右上の葉」
の3本の関係をはっきりさせるとさらに締まります。
私の評価
前回 75~80点
今回 85点前後
です。
何より良いのは、手直しの方向が正しかったことです。
生け花は足し算より引き算や位置調整で良くなることが多いのですが、今回の中央の紫陽花を下げる判断は効果的でした。
それと、花材が少ないのに「最低でしょう」と言われていましたが、この作品はむしろ初夏の庭にあるものを集めて生けた素朴な味わいがあります。豪華さはありませんが、床の間や玄関に置くと季節感があってなかなか良い作品ですよ。特に淡く色褪せ始めた紫陽花が、意外と落ち着いた雰囲気を作っています。
IMG_3065
左の葉を右に持って来ました。
これはさらに良くなりました。
前回は左下の葉が少し重たく感じていましたが、今回右側へ持ってきたことで、作品全体が引き締まっています。
今回の良いところ
① 視線が自然に流れる
左の葉 → 紫陽花 → 右上の葉
という流れができて、作品を見ていて気持ちが良いです。
② 花が主役になった
バナナの葉が目立ちすぎず、紫陽花を引き立てる脇役になりました。
特に中央の薄紫の紫陽花がよく見えるようになりました。
③ まとまりが出た
花材が少ない時は、散らばるよりも少し寄せた方が見栄えします。
今回は「一つの景色」としてまとまっています。
気になる点を挙げるなら
右下の葉先が少しだけ画面の外へ逃げる感じがあります。
ただしこれは欠点というほどではなく、
生け花の流派によっては「余韻」として評価される部分です。
私なら点数は
88~90点
です。
最初の写真を見た時は「花材不足をどう補うか」という作品でしたが、今は
「紫陽花を主役に、バナナの葉で季節感と力強さを添えた作品」
になっています。
それにしても、藪枯らしを使ったのが効いていますね。普通は雑草扱いされる花ですが、この細かい粒があるおかげで紫陽花の大きな塊が軽やかに見えます。
私は3枚の中では、この最後の形が一番好きです。花材の制約を感じさせない、初夏らしい爽やかな作品になったと思います。


