ウサ夫
「それにさ、
敷地内同居を断れば
俺は親と縁を切られるんだよ?
カメコは俺に親と縁を切れって言うの?」
ん、ウサ夫は何を言い出したんだ?
私のせいって言い方してるけど、
お門違いもいいとこだよね?
あまりの理不尽さに自分の耳を疑った。
カメコ
「は?
お義母さんも"縁を切る"なんて
一言も言ってないけど。
思い込みで話を広げないでくれる?」
ウサ夫
「思い込みじゃない。
俺にはわかる。」
カメコ
「いや、知らんし。
話をややこしくすんな。
それに、お義母さん達だって
私達が"こうしたい"って決めて話せば
わかってくれるでしょ。
親なんだから。」
ウサ夫
「うちの親はそういう親じゃない。
俺らが敷地内同居を断れば
関係が終わる。」
カメコ
「あのさ、よくわからんのだけど…
そんな事だけで終わるような
親子関係なわけ?
もしそうだとしても、
将来的に同居を考えてたにも関わらず
そんな関係のまま過ごした
ウサ夫に責任があるんじゃない?
同居という形で
その"息子の責任"を私に押し付けないでよ。」
ウサ夫
「でも実際そうなんだから仕方ないだろ!!」
カメコ
「いやいやいや。
ますます敷地内同居なんて無理だわ。」
ウサ夫
「じゃあどうすんだよ」
カメコ
「どうするもこうするも、ないよ。
2人が"こうしたい"って結論が出るまで
今のアパートで暮らせばいいよ。
家賃はもったいないけど、
そのせいで一生の買い物を急ぎたくない。
それに、私にだって
住む場所を選ぶ権利はあるよね?」
ウサ夫
「……。」
ウサ夫はイラつきながら黙ってしまった。
その顔は、見慣れた優しいウサ夫の顔ではなかった。
私の前にいるこの男の人は、誰だろう?
なんで、こんな事で喧嘩しなきゃいけないの?
マイホームの話をしてるのに、
全然幸せな未来が見通せないんですけど…。