「ショーン」

 

久々の白黒映画、「市民ケーン」を鑑賞。

タイトル名に市民が入っているので、てっきり公民権運動とか、

若干説教くさい内容になるのかと思っていたら、まるっきり違った。

むしろ、新聞王という絶対的権力者になるにつれて孤独になっていくという、

市民とは程遠い存在の映画だった。

 

冒頭、彼を人生をまとめた、いわゆる表面的なムービーで始まり、

彼が最後に残した「バラのつぼみ」という謎ワードの真意を探るため、

インタビュー形式で彼の周りの人間に調査していく。

 

インタビューと過去の話を交互に繰り返す作りになっていて、

徐々に傲慢になっていく彼の様が映し出される訳で、

特にその傲慢さが表れているのが、オペラのシーン。

彼の妻を主役として抜擢し、妻が出演を拒否してもなお、出演させ続けようとする。

そんな彼の束縛の根源は、幼少期の母親から見捨てられたという体験からくるもので、

愛されてこなかった寂しさが、周りの人間を従えようとする凶暴性に変化していった。

 

一見、嫌な奴でもあるものの、

インタビューされている人間たちは心底彼を嫌っているように見えなかったのは、

そんな彼を哀れんでいたからなのかな。

古い映画の割には、退屈せずに見れたかも。

 

残り12本