誉めない私 | 城山魂

誉めない私

現在、私は職場において、ある実験をしている。

その実験の効果あってか、最近、仕事が非常にスムーズで楽しくなった。

それは職員が仕事で実績をあげると、それを一緒に「喜ぶ」という実験である。

最初にあげた職員の達成を「喜ぶ」というのは、リーダーシップ研究の第一人者、福島正伸先生から学んだことである。それまで、私は職員を積極的に「誉める」ようにしていた。確かに、これはこれで素晴らしい手法であり、最近ではよく「誉めて伸ばす」なんていう言葉も耳にする。しかし、私の性格がひねくれているせいか、それが続くとどうしても、誉め言葉が嘘臭く感じられて来てしまうのである。さらに、私の場合、職場に年上の職員がいるため、その人を誉めることは、どうしても上から目線になってしまい社会慣例的にもあまりよろしくない。結果、私は自分の素直な気持ちを「喜び」で表現してみることにした。その人の達成を本気で喜ぶのだ。

そして、私が最終的に目指すべき存在。それは、長嶋茂雄氏である。有名な話だが、長嶋茂雄氏は監督という職業でありながら、その言語は理解不能だったという。右脳から放たれるその言葉は、非常に感覚的で、一種の天才しか理解不能だったという。しかし、彼にしたがう選手たちは、何とかして長嶋監督氏を喜ばせたいと思いから、彼の言語を必死で理解しようと努力したという。そして、それを毎日のように繰り返すのである。結果、チーム全体がレベルアップし、メイクミラクルを起こしたという。

彼のように「この人のために・・・」と思われるリーダーになることが私のリーダーとしての目標である。

人間、人を動かそうとすると、必死になればなるほど理屈っぽくなってしまう。しかし、たいていの場合、人は理屈では動いていない。理屈が通るのは、絶大な尊敬が伴っている場合に限るように思う。従って、まずは感情で人を動かせるようなリーダーになることが、私の目標である。

さて、明日は当園で6年間勤務した職員Sが出勤する最後の日である。明日という日を、彼女にとって最高に感動的で、「喜び」にあふれる日にしたい。