今回のワイドナショーは、見応えあった。時として、老害感がある泉谷しげるのコメントには味があった。

 

まず、不倫問題の板尾創路について、松本人志が「あの人は別次元で生きているアメージングな人」と何とも言えない表現で、仲良し後輩芸人を庇った。松本もコメント上手くなったなぁ・・・。逃げ方も含めて。本当に感心した。ここで、宮迫の時のように、「3泊だから8回やってる」と決して言ってはいけない。なぜなら、板尾創路は、今から20年ほど前に、未成年との性行為で警察のお世話になっている事実がある。だから、松本が「板尾はやってる」と言えば、もう2回目はナイという事を熟知した上でのコメントだ。(今回は警察沙汰じゃないけど)

 

北朝鮮軍人の脱北問題の解説役として、専門家の辺真一氏が出た。今回の亡命に加えて、80年代の亡命について語っていた辺氏だったが、突然笑いながら旧東側の国の人が板門店を利用して亡命したと説明すると、すかさず東野が、「先生、何がおかしいんですか」とツッコんだのはさすがだった。思わず、観ている私も大笑いした。話の内容はともかく、芸人東野にツッコまれる辺先生という構図が面白かった。その後も、半笑いで説明する辺氏に、東野は容赦なく、「先生、さっきから、ちょいちょい笑ってはりますけど、何がおかしいんですか」と的確にツッコんでいた腕は見事の一言だ。辺先生の笑いは、亡命に対して「呆れての笑い」だったらしい。日本人には分かりにくいけど。

 

私が今回のワイドナショーで唸った点は、春香クリスティーンの芸能界休業宣言の時だった。自身のコメントが中途半端ではないかと悩んで、スキルアップのために勉強するという春香クリスティーンについて、友人でゲストのイラン人サヘルローズが、「彼女はすごく勉強家で真面目な人」とフォローすると、話を振られた泉谷しげるが、「こいつはバカヤローだな」と言い放った。周囲が「インプットのために勉強すると・・・」と反論すると、「おれなんかインプットしとことねえよ。コメントで悩むことなんかねえよ」と言った。「スゴイ事を言おうとする根性が嫌いだ。良い事言おうとするからなんだよ。バカを10個言って、1個当たりゃいいんだよ」と続けた。このコメントは、とても深いし、今の若い子たちに聞いて欲しいものだった。サヘルローズ、滑舌、声、抑揚、言葉遣い、とてもきれいな日本語だ。これから重宝されるだろう。

 

最近の若者は、二極化している。物怖じせず自己主張をして、世界へ羽ばたく若者が存在する一方で、一般の多くの若者は、言葉を失っていると感じる。それは、自分の発言が空気を読まないものではないかと極端に恐れ、人前で意見を言うことをしない。一部の仲良しの間では、明るく元気に話すのに、集団になると話さない。小学校に入学した頃は無邪気なのに、小学校高学年、中学時代でラインなどのSNSを経験して、その傾向が強くなるように感じる。親に対しても、周囲に対しても「良い子」と思われたい感が半端ない。泉谷爺さんの「10個バカ言って、1個当たりゃいい・・・。」 この精神こそ、今の日本人に一番必要な寛容さだと思う。

 

最後に、歴史の教科書問題が話題だった。武田鉄矢が熱く歴史について語っていた。私も、日ごろより生徒の社会の教科書を見ると、自身の高校時代よりはるかに覚える事が多いのは知っていたので、整理する必要性を感じていた。ただ、英語を早期教育するのであれば、世界史ももっと早くから始めて英語教育と連動させて欲しい。言語って、歴史的背景の理解があれば、リベラルアーツとしても本当に楽しいものだ。まぁ、どんなに勉強しても、中国の歴史について聞かれたら、自信を持って答えられる史実は、「宦官」についてのみだけど、私の場合。