9月になり大学入試センター試験の願書も生徒に配布して、忙しくなったのは確かだが、私は、やっぱりテレビを見ている。ブログを更新しなかったのは、なんかこう、イラっと突き上げるものが番組の中から感じられなかったからである。まぁ、平穏な日々だったということだ。ありがたい・・・。
今年のフジテレビの27時間テレビは、たけしと村上信五のMCで、歴史をテーマにして延々と放送した。賛否両論あったらしいが、私は、面白かったと思う。私が個人的に歴史が好きだという側面もあるだろうが、テーマに沿って、歴史の裏側や歴史的人物の子孫をたどったり、歴史の雑学が盛りだくさんだったので、興味深く視聴した。
たけしは、50才を過ぎてから、周囲の困惑も気にせず、ボケを延々と続けて間延びする傾向がある。タモリにも同様なことが言えるし、最近の松本人志にもその傾向が出てきたと感じる。これは、老いによる宿命なのであろうか。たとえば、私が見た場面は、たけしがスタジオ中に水をまき散らして大騒ぎになる場面だった。ホースを持たされたたけしが、スタジオの演者に対して水を撒くのは、いつものことだし、「やっぱり・・」と笑いになるのだが、それからが収集つかないくらいダラダラと面白くもない画が見せられるのである。そんな感じの場面が大御所芸人にはままあることである。
以前のブログでも書いたが、村上信五は、着々と実力をつけているし、ポスト中居として認知されてきた。天下取りもあと一息だ!がんばれ、村上信五。私は、村上の「俺かて、ジャニーズやで」という自虐ネタが好きだ。最初はたけしに気を使っていたようだが、時間が経つにつれ、たけしを上手いこと扱っていた。その天性の勘の良さでこれからも成長し続けるであろう。
そして、先日の「みなおか」にたけしが映画の告知のために出演した。大御所たけしを前に、面白い事を一つも言わない石橋の小者感が半端なかったが、それもそのはず。番組内でのたけしは圧倒的に面白かったのである。その実力をとんねるずに見せつけたのであった。
たけしは、芸人としての卓越したポテンシャルのみならず、小説、映画、俳優・・・どの分野でも大成功をおさめ、特に映画では、世界の北野となり、多くの日本人は尊敬の念を抱いている。そこがたけしの圧倒的強みなのである。もう御大たけしは、日本の治外法権の下にいる。今は、自身の発言から、聞き手の意図通りに発言を切り取られ言われなき批判に怯える窮屈な社会だ。しかし、たけしは、治外法権だから、何を言ってもOKだ。そんな芸人は、たけし以外に存在しない、唯一無二の存在だ。
「みなおか」のコーナー、男気じゃんけんで、GINZA SIXへ行った。その中で、ジャージー素材で仕立てた斬新な着物セットが合計で20万円だったのだが、デザイナーを前に、たけしは、「こりゃ、人間ドックじゃねえかよ」「運動着で20万かよ」「こんなもの誰が買うんだよ」と言いたい放題だった。本音を語るたけしに、画面の前で大笑いをした。たけしだからこそ許される行為だ。画面を通して見るその着物は、本当に入院患者のそれのように見えたし、ちっとも20万の価値が見いだせない代物だったからだ。
たけしは、加齢のせいなのか、ここにきて事故の後遺症のせいなのか、最近は、特に活舌が悪くて、せっかくの面白い発言が聞き取りづらく寂しさを感じることもある。しかし、やっぱりたけしは、面白い。男気じゃんけんを見て、改めて、生きながらのレジェンド芸人だと思った。面白いだけでなく、国内外で大金と名声と地位を得たにもかかわらず、そのブレのない浅草の魂を持ち続ける常識人たけし。私の生きているうちに、たけしを越える芸人が出てくるだろうか。それを確かめるために、私は、棺桶に足を突っ込むその瞬間まで、テレビを見ていたい・・・。