昨日より毎年恒例の24時間テレビが放送された。私は、見ていない。ただ、マラソンのゴールだけは、ちょっと興味があったので見てみた。
ブルゾンちえみが、ランナーだった。確か、彼女は、学生時代に陸上部だと言っていたと記憶している。だから、90キロの最後は疲れた様子はあったものの、普通の人より断然、きれいなフォームで確実な足取りで走っていた。そしてゴール。会場全体で、何とか感動の嵐を巻き起こそうと必死な雰囲気が画面を通じて見て取れる。ブルゾンの到着が予想より早かったのであろう。感動させよう、させよう・・・・いや、感動してね・・・しかし、ブルゾンも特に涙も見せず、だからといって笑いもなく・・・無理やり、ブルゾンのマラソン指導をしたコーチを呼び寄せて、ブルゾンを泣かせた。
そしてエンディング。サライの歌が流れる中、ブルゾンがアップになるのだが、後ろにいる二人、withBの二人が感動で泣いている・・・・ように、顔をクシャクシャにしているのだが、一切涙が出ず、とても困ったことになっていたのには笑ってしまった。特に、金髪のコージの方は、本当に号泣でもするような大袈裟な泣き顔を作って、泣こう泣こうと努力をしていたのだが、涙が出ない。黒髪のダイキの方は、コージの大袈裟な演技とはベクトルの違う大根役者っぷり。なんか泣き顔もぎこちなく、中途半端な泣きの演技。当然、こちらも涙が出ない。そして、その三人のスリーショットで番組は終わった・・・・。24時間テレビで、こんなウソ泣き顔でエンディングを迎えて良かったのだろうか。どうせなら、もっと泣ける演者で盤石の態勢を整えていた方がよかったのではないか。私は、笑えたから、これで良かったけど・・・。
私は、前回のブログでも述べたが、24時間テレビの感動させてなんぼ・・・の番組作りにはうんざりするのだが、それでも毎回集まる募金が、世の中の人々のために使われるのであれば、何もせずに批判する人たちよりずっといいと思っている。そして、日ごろ、人のために何か行動を起こすのが億劫な人が、この日に少しばかりの募金をするのであれば、この番組を続ける意義があると思う。まぁ、タレントに高額なギャラが支払われているという裏事情には興ざめするが、それでも善行はしないより、した方がいい。
一方、NHKのEテレでは、障碍者が真のバリアフリーを得られることを目的に制作している「バリバラ」が放送された。24時間テレビを「感動ポルノ」と位置づけ、今年も、出演者が黄色いTシャツを着て、アンチ日テレの企画をやっていた。例えば、全身マヒの出演者が、熊本県にある3000段の石段に登りたいという願いを叶えようと、現地へ行き、石段の下で、今から石段登りに挑戦しようという人たちに、担架の彼が、「上まで運んで下さい」と言って、皆の手によって最上段まで登ったのだった。そしてスタッフが、「頑張ったね」と言うと、「なんもしてへん。頑張ってへん」と答えて笑いを取ったのだった。私は、このバリバラという番組は、日ごろ気付かない物の見方を教えてくれるし、障碍者理解のためにとても良い企画だと思うことが多い。しかしながら、今回ばかりはちょっとやりすぎではないだろうか。私は、有り難い事に、歩く事には不自由しない。しかし、3000段の石段を登れと言われたら、昔、手術した膝が痛みだすかもと不安に思い、往復6000段の道のりを躊躇する。仮に、現地で、担架に乗った彼から、お願いされたら、断れる人間がいるだろうか?私は、膝の不安を抱えながらも、手伝ったと思う。障碍者にも事情があるように、一見、健常者と見える人にもそれぞれの事情がある。バリバラの番組内でも言っていたが、この番組を放送する必要のない相互理解のすすんだ世の中になって欲しい。そのためには、この番組で、色んな企画に挑戦して欲しいと思うのだが、やりすぎてしまうと、逆に、日テレと同じ穴の狢になる危険性をはらんでいるのではないだろうか。