ダウンタウンデラックスに、演歌の大御所である水谷千重子こと友近が出演した。私は、友近が好きだ。一番好きなのは、友近のコント「ピザ屋の段取りおじさん 西尾一男」は、何度見ても笑える。本当に芸達者で、旅番組のナビゲーターなどをちょっとディスった感じでコント仕立てにしたり、藤原紀香などをちょっとディスった感じでモノマネするのも面白い。そう、ちょっとディスった物の見方が大いに笑えるのだ。実際、今回の番組で、頭の回転が速い水谷千重子は、いちいち他人の話に割り込んで笑いを取るのだが、浜田から「バカにしてるやろ?」と突っ込まれていた。

 

番組の中で、水谷千重子コンサートのVTRが放送された。中村雅俊、プリプリ(プリンセスプリンセス)奥井、大黒摩季、相川七瀬、松村雄基、麻倉未稀、T-Bolanのボーカル(名前は、森友という名らしい)など大御所たちが、水谷千重子のコンサートにジョイントという形で出演していた。(水谷千重子は、ジョイントの事をジョインと言うが)映像が流れると、スタジオ内でも、大御所の登場に歓声が上がり、「あの大御所が・・・」「豪華メンバー・・・」という空気が流れた。

 

私は、友近のセルフプロデュース能力はスゴイと思っていた。デビューしてすぐ交際していたコメディアンなだぎ武とのセット売りをして、結婚秒読みと言われたが破局。その後は、コントで様々なキャラクターを生み出し、いつしか演歌の大御所水谷千重子を生み出すことにより、実際の大物タレントにも上から目線で話しても、水谷千重子の設定がある限り、それが許されるし、周囲の大物も彼女の設定に合わせて水谷千重子を大物扱いする面白さも生み出す結果となった。そして、数々の歌手とのジョイントコンサート。上に挙げた歌手たちは、実に微妙なラインナップではなかろうか。それぞれが単独でコンサートを開催しても、おそらく大会場を満員御礼に出来ないであろう面々だ。かと言って、彼らの歌を聞きたくないほど落ちぶれた面々でもない。そこで、水谷千重子とのジョイントコンサートだ。芸人友近に友情出演という名目で、「協力をしてやる」という形で体面を保ちながら芸人のコンサートに出演する。友近も歌はそこそこうまいのだが、歌手ではないから、持ち歌もなく、1人でコンサートをするには限界がある。つまり、友近と「ちょっと峠を越えた」歌手たちの双方にとって、このジョイントコンサートは、素晴らしい試みなのだ。観客にとっても、歌と笑いの双方を楽しめるメリットがある。彼女は、プロデュースの才能があり、このWINWINの関係を構築したビジネスの才能も兼ね備えていると思う。テレビの前で、思わず「うまい事考えたなぁ・・・」と感心した。

 

今は、女芸人も存在感が増し、多くのテレビ番組に出演している。そして、「女芸人会」なる飲み会の様子などのプライベートを切り売りしている部分も否めない。しかし友近は、それらの女芸人とは一線を画しているところも私が好きな点だ。独自路線でコントや水谷千重子活動に精を出している。今、存在している女芸人の中で、いや男の芸人を合わせても、これほど、「お笑い道」を極めようとしている芸人はいないのではないか。ゆるいフリートークでお茶を濁している芸人には、友近の姿を見習って欲しいと思う。