先週のアメトーークは、「相方どうかしてるぜ芸人」だった。番宣の時から楽しみにしていた。なぜなら、出演者は、ブラックマヨネーズ・ノンスタイル・麒麟・カミナリの4組だったからだ。カミナリについては、あまり知識もなく、面白いと思った記憶もないから、逆にこの圧倒的な話術を持つ3組にどう向かっていくのか未知数という点では、楽しみにしていたのである。

 

まずは、冒頭の紹介で、麒麟の川島が、「一週間に8日バスケをやっている相方田村さん」とベストセラー作家でもある相方田村を紹介した。その田村は、何かの要因で日焼けしていたのか、皮膚病を患っているのかは分からなかったが、とにかく顔が真っ赤になっていた。すると、MC宮迫が、「あれ?田村さん、顔に赤土を塗ってこられたんですか?」と聞くと、田村が答える前に、さすが頭の回転が芸人界でトップクラス(だと私は思っている)のブラマヨ小杉が、「全仏のコートや」「全仏芸人や」と速攻で反応した。世の中には、バラエティ番組を教養がないと全否定するNHK好きなマダムやテレビなどくだらないとテレビそのものを否定する自称インテリジェンス溢れる教養人がたくさんいるが、この機智に富んだ瞬間芸を一回見て欲しいのである。赤ら顔と全仏オープンのテニスコートを、コンマ何秒の速さで結びつける人間がこの世に何人存在するだろうか。このくだらない会話は、立派に芸として認められなければならない。そのあと、麒麟の田村がモゴモゴと何か言っていたら、ノンスタイルの井上が、「めっちゃ声ちっちゃ」とイジった。すると、温厚な麒麟の川島が、「お前なんかが田村をイジるな!」と大声でツッコんだ。一連の騒動の後、ようやく復帰したノンスタイルの井上であるが、周囲の芸人にいじられる事で、少しずつ禊を終えているようである。この川島のリアクションも、そうした流れの一つであるが、ここぞとばかりに一瞬のチャンスを見逃さない川島に感服するばかりだ。

 

また、川島が相方田村について語ったエピソードは至極の一話だった。文章で読んで面白くはないと思うが、内容を説明しておく。遊園地の逆バンジーをすることになった田村。スタンバイしていたら、若造のにいちゃんたちがやってきて、「おう、こんなんするのは、やっぱり面白く無い方の芸人がやるんだな」と突っかかってきた。怒った田村は、スタンバイしているから動けず、「なんやこら、こっちこい。なに言うとんじゃボケ」といって、お互いに睨み合った顔を摺り寄せ一触即発となった瞬間、逆バンジーのスイッチが入り、「シューーーーッ」と空へ舞い上がったという話だった。

 

川島の話芸は、本当にスゴイ。まるで視聴者は、自分の目でその場面を見たかのように、グイグイと光景が脳内に広がるのである。エピソードトークをさせたら、芸人界でも3本の指に入るのではないか。対して、カミナリは、頑張っていたが、名人芸に達しようとしている先輩芸人3組に囲まれて断然アウェイの状態だった。しかし、そんな彼らに胸を借りて芸を磨いていって欲しいと思う。

 

ノンスタイル石田は、最近、少し疲れているようである。この半年間、相方の尻ぬぐいで心身ともに大変であったと容易に推測できる。コンビの仕事を1人でするためには、ネタ作りからやらないければならないからだ。相方復帰を見届けてホッとしたのか、少し面白さに陰りが見える。以前、メンタルをやられていたと語った事のある石田。才能豊かなだけにちょっと心配ているところである。