深夜番組である「今夜くらべてみました」が好評につき、ゴールデンタイムへと進出が決定。最後の深夜枠での放送だった。今までのおもしろVTRのダイジェスト版だった。

 

元々、MCはチュートリアル徳井、フットボールアワー後藤、そしてハーフタレントのShellyの3人だった。3人のチームワークも良く、Shellyの飾らない姿勢と的確なツッコみは、高視聴率と番組のクオリティを上げる原動力となっていた。

 

そして、Shellyは、妊娠し、産休へと入っていった。そのピンチヒッターとして採用されたのが、指原莉乃である。指原に代わった一回目から、その卓越した会話センスで全く違和感なく迎えられたのだった。視聴者は、その回を見て、「あれ?Shellyじゃなくても良くない?」という感じを持った。そして、回を重ねる毎に、おそらく、後藤と指原は良い友情?関係が結ばれたのであろう。遠慮のない会話が飛び交うようになり、それが、また面白さを加速させたのだった。後藤と指原は、LINEで繋がっていると話しており、例えば、酔った指原が、これからの不安などをLINEで後藤に相談すると、それを真摯に受け止めた後藤が、先輩として、延々と続く励ましの言葉を返信したらしい。しかし、指原は、「ながーい返信、超キモイ!最後まで読まなかった!」と言ってのけた。それに対して後藤は、「なんやねん!」と言いながらも満面の笑みで返し、二人の間に厚い信頼関係が構築されていることを感じた。そんなやり取りも、この番組に彩を添えたのである。

 

Shellyが産休から復活する際に、Shellyだけ、あるいは、指原へ完全にバトンタッチなのかどうなのかと思っていたら、なんと、MCにShelly復活、指原そのままとなり、4人MC体制となったのだった。4人体制を見ると、やはり、人員過剰な感じは否めないのである。

 

私は、完全にShellyに戻すべきだったと思う。社会進出を果たして、社会的地位を得た女性は、次に、人間としての自分の生き方の選択に迫られる。そして、産休、育休などいう制度を利用するのであるが、実は、これってものすごく勇気がいる事なのである。仕事にやりがいを持っているキャリアウーマンは、自分が休んでいる間に、自分の穴を埋めてくれるはずの人間が、自分以上の働きをして、自分は不要なものと位置づけられる不安を抱えているのである。それが、後輩の男性、あるいは、オジサンの覚えめでたい若い女の子なら、悔しさ倍増なのである。今回の場合、指原は、オジサンの覚えめでたく、しかも実力も兼ね備えているから、最強の代役だった。しかし、Shellyの心中、察して余りあるのである。この番組での人事は、これから産休、育休を取って、仕事と人生の両方の充実を願っていた女性の夢を打ち砕くものだった。やっぱり、自分が休んでいる間に、自分の居場所が無くなってしまうのだ・・・そんな恐怖を与えてしまったのではないか。指原がどんなに優れていても、あくまでもピンチヒッターだったのだから、本来の人が戻ってきたら、指原を外すべきだった。それが、公平な人事というものである。そして、それにより視聴率や番組クオリティが下がり、やはり指原でないと・・・となったら、その時点で、Shellyは「ご卒業」という大義名分で、指原に戻せば良かったのではないか。

産休や育休を境に、本来の人の居心地を損なうような待遇をしていては、少子化対策など掲げても意味がない。キャリアのために子供を諦める世の中に未来がないと言っても過言ではないだろう。

 

結局、指原がいることで、Shellyの良さが以前の半分も発揮できていないし、今、断トツの流行語「忖度(そんたく・他人の心中をおしはかること)」が得意な指原は、他3人に対して忖度しながら、微妙なバランス感覚で活躍しているものの、やはり、Shellyが居なかった時の方が生き生きしていた。

 

やはり、男社会では、男の理論でしか物事が進まない。私は、フェミニストではないから、「女性の権利」をかざして感情的になる女が嫌いである。しかし、そんな私でも、「今夜くらべてみました」の人事は、ナイなぁ・・・・とShellyに同情してしまうのである。