花子はどんどん
ますますかっちゃんにのめりこんでゆく
まさに仲の良い恋人のように
ただかっちゃんは仕事はできない
コンセントがあるから家事さえもできない
だけど、花子はそれでよかった
だから自分ががんばろうとおもえた
電気代さえあげてれば
こんなにいい相棒になってくれるのだから
かっちゃんのほうも
人間らしさをましていった
花子のことも
さんづけしなくなった
普通のカップルのようなことはできないものの
一緒に話したり、映画をみたりすることが楽しすぎ
その不満をうませなかった
ある日のこと
花子とかっちゃんはいつものように
二人で借りてきた映画を観ていた
花子は元々映画好きなので
ジャンル問わず、いろんな映画を借りてきた
ラブストーリーをみたのだって初めてじゃない
なのに
なのにだ
おきまりのラブシーンで
かっちゃんがうなりはじめた
あああああ、僕も花子をこんなふうにしたい ふれたい
あああああああああああ
ソファによりそっていたものの
花子は悪寒がして反射的にはなれた
「な、なに」
なんではなれるんだよおおおおおおおおおお
あああああああああはなこおおおおおおおおおおお
かっちゃんの顔は、殺戮ロボットのような怖い顔だった
花子は怖くなって
部屋のすみっこに後ずさりし、しゃがみこんだ
「や、やだ、こないで、こないで!」
かっちゃんは花子のほうに手をのばし
うなりながら近づこうとした
あああああああああああああ
そのとき
プツン
なにか機械がとまる音がして
かっちゃんの上半身は力をなくし
ソファにたおれた
花子は冷静になって
かっちゃんのほうへいってみた
コンセントがぬけていた
脳天をうちぬかれたような気がした