出会ったころのゴリラにパンツを履かせてみよう season3 -21ページ目

出会ったころのゴリラにパンツを履かせてみよう season3

履かぬなら 履くまでまとう ごりぱんつ

花子はどんどん

ますますかっちゃんにのめりこんでゆく


まさに仲の良い恋人のように



ただかっちゃんは仕事はできない

コンセントがあるから家事さえもできない

だけど、花子はそれでよかった

だから自分ががんばろうとおもえた


電気代さえあげてれば

こんなにいい相棒になってくれるのだから



かっちゃんのほうも

人間らしさをましていった


花子のことも

さんづけしなくなった



普通のカップルのようなことはできないものの

一緒に話したり、映画をみたりすることが楽しすぎ

その不満をうませなかった



ある日のこと

花子とかっちゃんはいつものように

二人で借りてきた映画を観ていた

花子は元々映画好きなので

ジャンル問わず、いろんな映画を借りてきた


ラブストーリーをみたのだって初めてじゃない

なのに

なのにだ


おきまりのラブシーンで

かっちゃんがうなりはじめた


あああああ、僕も花子をこんなふうにしたい ふれたい

あああああああああああ


ソファによりそっていたものの

花子は悪寒がして反射的にはなれた


「な、なに」


なんではなれるんだよおおおおおおおおおお

あああああああああはなこおおおおおおおおおおお



かっちゃんの顔は、殺戮ロボットのような怖い顔だった

花子は怖くなって

部屋のすみっこに後ずさりし、しゃがみこんだ


「や、やだ、こないで、こないで!」


かっちゃんは花子のほうに手をのばし

うなりながら近づこうとした


あああああああああああああ


そのとき


プツン


なにか機械がとまる音がして

かっちゃんの上半身は力をなくし

ソファにたおれた


花子は冷静になって

かっちゃんのほうへいってみた


コンセントがぬけていた


脳天をうちぬかれたような気がした




ボクの名前はKA-101

よろしくおねがいします



ロボットはなかなか饒舌だった

ロボットらしい喋り方なものの

こっちの言葉はよく聞きとりよく理解し

そしてよく喋った


花子はみるみるうちに虜になり

彼を かっちゃん と呼び始めた



「かっちゃん、おはよう」

「かっちゃん、ただいま」



まるで、若い男友達ができたように仲良くなった



気がつくと、太郎のほうから「うちこない?」

と言われなければ、太郎のもとへ行かなくなっていた


花子は自覚した

太郎に対する気持ちの薄れを




ロボットがきて

3ヶ月くらいたったころ、

花子のもとに太郎がロボットのメンテナンスで訪れた



「どうやら夢中みたいだね

このロボットのコミュニケーション力は本物だろ」


背中のコンセントを慎重にまたぎながらかっちゃんの頭を布でふく

太郎に、花子は言った


「私たち、別れましょう」


太郎は手をとめた

そしてしばらく考えると


「・・・・もしかして、こいつのせいかい?」


と聞いた


花子は、一種の原因だとはおもうけど

それだけじゃないわ、といった


太郎は大きくためいきをつくと

あふれそうになる涙をこらえながら


「わかった。でも、これからも友達として

試作品のテストはたのみたいんだがいいかい?」


といった


花子は笑顔でうなずいた



太郎は少しメンテナンスについて説明して

道具も少しだけおいていくと

さささ、とかえっていった



はかせ、泣いていたような気がするのですが


「そう?きのせいよ」



花子はかっちゃんのほっぺにキスをした


花子の恋人は

中たろう50歳2個上バツイチ発明家


歳のいった者同士が出会うためのパーティー

「アラフィフいらっしゃーい」

で出会った


もう付き合い始めて2年になる

性格も生活もあい

歳がいもなくラブラブで

結婚も秒読みといったところだ




同棲はしてないものの、

週3で花子があっちの家に通う形となっている



ある日、太郎が巨大な箱をもって

うちに訪れた


「花子、これ、今度本格的に売り出すコミュニケーションロボットの試作品。

よかったらつかってみてくれないか?」


箱のなかからでてきたのは

20代くらいの風貌の男の子型のロボット

ロボットぽすぎでもないが

人間ともいえないような見た目だった



花子は以前から彼の発明品のテストを行ってきたので

今回ももちろんこころよくオーケーした


太郎があげた注意点はひとつ



電源はコンセント。繋げておけば問題ないが

一度抜けると全てのメモリーがリセットされる。



花子は さすが試作品

といって笑った