怪我 | GOD SAVE THE KNUCKLE!

怪我

 新国立競技場に関する三文ネタは猫駅長の葬式ぐらいどうでもいい話ですが、この先、順調に東京オリンピック開催返上まで突き進んでもらいたいです。



 今年になってから、整形外科を学んでいるのですが、なかなかにスパルタンな内容です。(全部憶えるのに、どれだけ時間がかかるかな)


ちなみに、教科書は医学部の学生達も使っているもので、この業界では一番有名な良書なのですが、とにかく、分厚いです。




↓厚さがこんなですので、鈍器として人の頭をかち割れるくらいのブツですよ。



骨折のところなんかは講義を聞いていて、「はー、なるほどなー」と感心するばかりなんですが、自分はあまり骨折や靱帯損傷などの各論を知らなかったことに気がつきます。


怪我はやっぱり、自分自身が経験すると、詳しくなるものだと思います。

逆に、その怪我の経験がないと、イメージを得るのに難儀する部分があるわけですが、そう考えると、自分は意外なことに、「大怪我」が少なかったのかもしれません。


現役時代は周りから、「怪我が多いね」と言われていたのですが、大きいもので、左右の眼窩底骨折、右腸頸靭帯の炎症、ボクサー骨折(中手骨の骨折のこと。たぶん、ヒビが入っていたけど、いつの間にか治っていた)くらい。

※中手骨の骨折は教科書にも、「ボクサー骨折」という名称で載っています。


眼窩底骨折はさすがにブランクを作る一因になり(全身麻酔の手術でしたからな)、左右やってからはリーチがかかっている状態でしたが、競技に影響が出るような後遺症は無かったし、選手生命に関わったり、引退後に困るような怪我はありませんでした。


慢性的な怪我は腸頸靭帯の炎症くらいで、後は、突発的に起こった怪我ばかり。


これは、本当に恵まれていたと思います。


例えば、打撃系格闘家に多い怪我である、「頸椎ヘルニア」や「肘部管症候群による尺骨神経麻痺」(これは、本当に多いです。自分の仲間や先輩にも、何人かいました)などは大丈夫だったし、肩関節の脱臼もなく、肋骨や鎖骨を折ったことも無し。

また、ボクサーに意外と多い、アキレス腱の断裂(これは、考えるのも怖いが)もありませんでした。


腰椎のヘルニア(厄介な怪我です)も無く、陸上部、アメフト部時代から通じて、誰もが避けたいキング・オブ・大怪我である「前十字靭帯損傷+内側側副靭帯損傷+半月板損傷(不幸の三つ巴)」も無かった。


もっと言えば自分は、ボクサーに多い怪我ベスト5に入るであろう、「網膜剥離」が奇跡的にありませんでした。


ボクサーは眼底検査と言って、眼科で瞳孔が開く目薬(アセチルコリン入り)を点眼した後、網膜の状態を眼科医の先生に観てもらう(あれがまた、独特なんですわ)のですが、自分は毎回、先生から、「君は生まれつき左の網膜が極端に薄いから、頻繁に検査に来てね」って言われてたんです。


だけど、試合で壮絶に8R~10R殴りあっていながら、なんだかんだで、網膜剥離にはならず。



だから、自分はこの先の人生、「贅沢言っちゃいかんな」なんて、本気で思い始めています。

現役時代、たいした選手じゃなかった自分が、色々な方々の協力やケアにより、無事でいさせてもらえたんだから、この先、少々のアンラッキーがあったとしても、生涯を通したら充分にお釣りがくるぐらい、恵まれた現役生活を送ったからです。


というわけで、「自分は恵まれていたんだ」という実感を得ながら、整形外科の勉強をしています。