変わらないスーパースター
・一昨日、座間に向かっている電車の中で、自分の元ジムメイトからのメールを受け取りました。
・(座間の)試合、行けるようになりました。只今、向かっている途中なので、会場でご挨拶に向かいます、といったような内容。
・「あいつ、相変わらずだなあ」と、改めて感心しました。
・自分がジムを移籍し、そして、引退してからも、試合が決まった時と試合が終わった後に必ず連絡をくれる彼は、年齢でいえば、自分よりも4つ下。
・自分が古巣のジムにいた頃は、練習する時間も一緒の時が多かったし、お互いの試合にもよく足を運んだ。プライベートでも仲が良かった。
・自分はあまり、ジムに入った順番やデビューした歳、実年齢から、「先輩」だとか「後輩」っていう表現をしないんですが、彼は一般的には、自分の「後輩」ということになり、あちらは、こちらのことを今でも、「先輩」という感覚でいてくれます。
・彼は現在、世界ランキング1位。
全プロボクサー、ボクシングファン、みんなが知っているような選手だ。
世界のベルトを取るのだって、夢じゃない。
・そんな選手が、昔からの仲間とはいえ、自分のような元三文ボクサーに対しても、いまだに礼儀正しく、律儀で、謙虚な姿勢を崩さない。
(しかも、彼はどんな人間に対しても、同じ態度で接する)
・これは、なかなかできることじゃないと思う。
・実際、連戦連勝でベルトを巻き、実績を積み上げたら、環境も多少は変わるし、周りの人間の接し方も違ってくるのだと思う。当然、ちやほやされることだって、あるだろう。
・だから、そんな状況に勘違いして、普段の他人への接し方が尊大で横柄になったりする選手は珍しくない。
・例えば数ヶ月前にかつて、自分が一緒に練習していたある選手と、3年ぶりに再会した時のこと。
・その選手は、某大物選手に勝利したばかり。
私が声をかける。
その選手、目を合わせすらしないで、「ああ、久しぶりっすね」と言って、苛立つような表情を見せた。(笑)
「面倒くせえな」みたいな感じで。
・あれ?俺、なんか、悪いことしたかなあ?
あれだけ、キツイ練習や走りをを一緒にやってきて、お互いの試合にも応援に行ったし、練習後も色々、話した仲だったのに。
・「あ、そうか、彼はもう、スターだから、俺みたいな人間とは、レベルが違うと思っているんだな」と、気がついた。
・というか、その選手の性格上、不遜な態度を取りかねないな、と思っていたから、ちょっと、ウケた。(笑)
・とまあ、こんな例もあるのだ。
・でも、一昨日に座間に向かう電車の中でメールを送ってくれた世界1位の選手は、昔から何も変わらない。
・彼が、大田区体育館でアマチュアデビューした頃と今の態度が、1mmも変わらないのだ。
・私が電車の中でメールの返信(「俺も、もうすぐ着くよ。よろしく」)をすると、それに対しても返事(「自分は今、~なので、~時に着きます」)をくれる、徹底ぶり。
・京介君の試合後、自分の携帯が鳴った。
「今、どちらですか?リュースケさんのいるほうに向かいます」という。
・久しぶりに直接会った彼は、やっぱり、変わっていなかった。
いつも通りに礼儀正しく、律儀で、謙虚で、朗らかなまま。
そして、やっぱり、上田君と会っているような感覚になる。
・短い時間だけれど、色々な話をした。
・帰り際、彼とがっちり握手。
・こういう男に世界チャンピオンになってもらいたい。そう思いました。